第2章 悲しみの海 ~⑥ 聖夜
時が流れ、心が冷静になっても、悲しみは いつになっても消えることがなくて・・・
「 1度きりのMerry X'mas 」
鈴のおと 響く
光輝く街
赤、青、金の
夢が揺れる
君を待って
高鳴る鼓動
震える手で
渡したプレゼントは
少しのお菓子と
小さなカード
何度も書き直した
〝 Merry X'mas 〟
そっけなく受け取って君は
ポケットに入れた
照れてるのを
隠すように
・・・忘れられない思い出
大切な
ひとコマ。
今年は何を
あげようかな・・・って
考える必要がない
だって、
君はもう
居ない
あの時が
最初で最後の
プレゼント。
思いもしなかった
1度きりの
Merry
X'mas・・・
「 聖なる夜に 」
街は
色とりどりの光や
心はずむ音に包まれ
華やかな時を
迎えようとしている
・・・日常の忙しさに
いつしか
彼のことを思い出す数も
少なくなっていた・・・
けれど この先、
思い出の場所や
季節
場面
そして
彼に似た人を見かけるたびに
私の心は
痛むのだろう
本当は彼と
もっと話をしたかった
もっと
楽しい時を過ごしたかった
そばに居て欲しかった
笑顔をみせて欲しかった
本当に
本当に大好きだったから
簡単に忘れるなんて
できるはずがない・・・
あぁ・・・
もうすぐ訪れる聖夜に
もしも 願いが叶うなら
どうか
彼との想い出を
笑顔で受け入れられる
ちからを下さい
そしたらきっと
心から言える
私と
出逢ってくれて
ありがとう・・・と。
「 いつになったら 」
淋しさが
いつになっても
消えてくれない
忘れたつもりでも
また
知らぬ間に君を
思い出してる
いつになっても
忘れることが
できない私
いつになっても
胸が痛い
せつない
悲しい
・・・いつになったら
君を
手放せるの・・・
もう わかっているのに
終わってしまった恋だと
わかっているのに
いつになったら
光に会えるの
いつになったら
涙は乾くの
新しい夜明けは
私にも
訪れますか・・・?
読んでくださり、ありがとうございます!
次回は<第3章 渇かない涙>に入ります。
最終章です。
よろしくお願い致します!