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東方魔法録~Witches fell in love with him.  作者: 枝瀬 景
四章 夏冬春秋~boisterous days.
59/67

54.道中~The Miko is very greedy person.

どうも、playストアがイカれたのでスマホを2回も初期化しました。小説データは小説になろうさんの所に避難させておいたので無事でしたが、復旧めんどくさかった……


最近、妙に感想が増えてテンション上がってます。でも、感想返せてなくてごめんなさい(泣)


本編はアレンジが加わってます。完璧に原作に忠実なわけではないので御注意ください。最後はどうしてこうなった……

This day finally came.

I am tired of waiting. Isn't that funny? Because,I have been living for over a centennial years.

I am careful not to kill from getting too hyped up.

A h h h h h!














―stage0―



「う~ん!快適!」


人里から離れた山の中にある、博麗神社の縁側で博麗霊夢は一人背伸びする。

日本の夏らしからぬ快適な気温に満足している様子だった。


「毎年気温だけならこのぐらいでいいのに」

「気温だけならな、気温だけなら」


不意に彼女の上から声がした。彼女が顔を見上げると、そこには見知った魔法使い、霧雨魔理沙が箒にまたがって空を飛んでいた。

そして魔理沙はスーっと箒で地面に近付き、霊夢の目の前に降りた。


「周りの景色を見て気分悪くならないか?特に空」

「わかってるわよ」


魔理沙が指摘すると、軽く現実逃避していた霊夢は嫌そうな顔をした。

辺り、特に空は紅い霧に覆われていて昼だと言うのに夜のように暗い。陽の光が当たらないため、気温が低いのだ。

更に、不気味な紅い霧は普通の霧とは違い、何か力がこもっていた。


「涼しいけどさ、こう、じめじめしてたら流石の私でも参っちゃうぜ。洗濯物も干せやしない」

「あんたは年中暗くてじめじめした薄気味悪い森に住んでるのに良く言うわね」

「魔力で満ちてるって言って欲しいな。意外と快適だぜ?今度泊まってくか?」

「遠慮しとく。あんたの家は散らかってて快適とは思えないから」


はあ、とやる気のない溜め息を吐き、霊夢は脇に置いていた湯飲みを持ってお茶を飲む。

魔理沙は霊夢の隣に腰をおろして座った。


「博麗の巫女がそんな呑気に茶を飲んでていいのか?」

「わかってるわよ。もう少ししたら行こうって思ってたところ」

「全然そうには見えないけどな……あてっ!」


魔理沙はそっとお茶請けのせんべいを盗ろうとしたが、まるで赤外線モーションセンサーのようにその動きを察知した霊夢はぺち、と魔理沙の手を叩いた。

そして霊夢はお茶請けを膝の上に避難させ、猫のように魔理沙を威嚇した。


「シャー!」

「わかったわかった、茶色い円盤如きにムキになるなよ。というか早く食え」


両手を軽く上げ、参ったとジェスチャーをして霊夢をせかす。

しかし、霊夢は我が道を行く。ゆっくりとマイペースに茶をすすってせんべいをかじる。


「はぁ、霊夢のもう少しはかなり遅いんだよな…」



………………………………………

……………………………………

…………………………………



ようやく霊夢が動き始めたのは一時間後。霊夢にしてはだいぶ急いだつもりだが、何もしないでじっとしてるのが苦手な魔理沙にとっては永遠とも呼べるとても長い時間だった。


「それで、何処にいくんだ?この異変を解決するために」

「とりあえず、あっちの裏の湖が怪しいからそこに行きましょ」

「なんだ?いつもの勘か?」

「ええそうよ?」


なにいってるの?当たり前でしょ?と言いたげな表情になる霊夢。


「あー、お前はそうだよな。私もそこについ最近現れた紅い館が怪しいって思ってたんだ」

「そう。まあ、行けばわかるでしょ」


不安になりそうなぐらい適当な言動だが何故か本当になんとかなりそうな雰囲気を霊夢は纏っていた。














―stage1―


辺りが紅暗いせいで、思ったように進めない。更に悪いことに、この霧に影響されて妖精やら妖怪が騒ぎ始め、道行く霊夢と魔理沙に遅いかかる。

しかし、二人は実力者なので難なくあしらうが、流石にイラついてきたようだ。


「あーもう!こんなに暗いのは妖怪のせいね!」

「妖怪のせいなのね~そうなのね~」

「いや、何でも妖怪のせいにするのはちょっと」


ボケる二人にツッコミを入れたのは金髪の幼女。


彼女の名前はルーミア。

常闇の妖怪である彼女は常に闇の中で過ごすため、日が上っているうちは自身の能力『闇を操る程度の能力』で日光を避ける。しかし、この異変で昼間は闇を出さなくて済み、木にぶつかったりしなくて喜んでいた。が、彼女が闇を操る妖怪なので、この霧を出したのは彼女だ

と濡れ衣を着せられ困っていたところ。かくいう今だって二人の人間に私のせいにされかかってる。そもそも彼女は闇の妖怪であり、霧とは――――


「うるさい。長い。鬱陶しい。あんたが犯人だろうがなかろうが関係ないわ。妖怪は見敵必殺、サーチアンドデストロイよ」

「地の文に文句言うな~!それに物騒!」

「妖怪のせいなのね~そうなのね~」


間違ってはない。けど、激しく間違ってると思ったルーミアは間違ってない。間違いがゲシュタルト崩壊しそうだ。


「もーおこったのだー!取って食べて満足して幸せするのだー!」


プンプンとご立腹な幼女ルーミア。


「んじゃこいつ宜しくな霊夢」

「は?何で?」

視界に入る(サーチ)妖怪は(アンド)皆殺し(デストロイ)なんだろ?私は別にスルーでも構わないけど」


物騒なことを言いつつ、霊夢に丸投げにしてその場から少し離れる魔理沙。傍観に決め込んだようだ。

そして霊夢に向かってルーミアが妖弾の弾幕を浴びせる。が、霊夢はふわりと軽々よけた。


「まあ、肩慣らしにはなるでしょう」

「ごちゃごちゃとうるさいのだー!さっさと私に食べられるのだー!」


より弾幕を張るが、一向に当たる気がしない。

霊夢は涼しい顔でルーミアを挑発する。


「どうしたの?その程度?」

「む~!だったらこれならどうだー!」



月符 「ムーンライトレイ」



弾幕勝負における、スペルカードをルーミアは宣言した。

二本のレーザーが霊夢の行動範囲を制限し、バラ撒いた妖弾が霊夢を襲う。

霊夢は一瞬、期待と気構えをしたが直ぐに面倒くさそうな顔をして変わらずスイスイとよけた。

しかも、ここまでで霊夢は攻撃すらもしてなかった。


「これだけ?」

「だったらこれはどうなのだー!」



夜符 「ナイトバード」



今度は狙いを定め、無意味にバラ撒いていた弾幕を半円状までに抑え、より弾幕の密度を上げる。

それでも霊夢には当たらない。


「ほらほらどうしたの?」

「もう知らないのだー!これで最後なのだー!」



闇符 「ディマーケイション」



四枚の葉っぱの形をした弾が入り乱れて蝶々のようなシュルエットや、蝶ネクタイのような形になったりする。その四枚一組を沢山、円上に放つ。

更には一列の弾幕が回転するように霊夢に襲いかかる。

しかし、それでも博麗の巫女には当たらない。

そのまま霊夢は余裕を崩さずに、スペルカードの制限時間を被弾せずに逃げ切った。

NNN、ノーミスノーボムノーショットを達成してしまった。


「あ、肩慣らしにもならなかった」















―stage2―


霊夢の言う裏の湖に近付くにつれて、段々寒くなっていく。それはもう、残暑が終わって冬が来たみたいに。

霊夢のNNNに触発された魔理沙は、自分もNNNをしようと、道中襲いかかる妖精の攻撃を避けまくる。


「それにしても寒いわね。マフラーでも欲しいわ」

「その前にお前は腋をどうにかしろよ」


霊夢は服と袖が分離していて腋が露出している特徴的な巫女装(コスプ)……


「なんか言った?」

「そのコスプレ、どうにかしろって」

「言い切った!?」


自分を貫き通した魔理沙にツッコミを入れたのは青い髪の妖精。


彼女の名前はチルノ。愛すべき⑨である。

最近は自分でかき氷を自作出来ることに気が付き、今更喜んでいるとか。


「………………」

「うわ!霊夢が捕食者の目をしている!」

「え!?あたい何かしたの!?」


何もしてない。ただ、霊夢が何故か地の文を読めるのがチルノの運の尽きだった。


「かき氷ー!」

「うわぁぁ!来るなー!」



氷符 「アイシクルフォール」



左右斜めに氷の弾が飛び、その軌跡から落ちるように氷の弾幕が張られる。

しかし、天才(異変のときのみ)霊夢は素早くそのスペルカードの弱点を見つける。

あえて近付き、チルノの目前に迫る。

チルノが左右に動くのにあわせて霊夢も動く。そう、このスペルには安全地帯が存在したのだ。


「嫌ー!ついてこないでー!」



雹符 「ヘイルストーム」



今度はむやみやたらに氷の弾幕を飛ばす。しかし、天災(食べ物のときのみ)霊夢は氷の弾幕を掴み…なんと、口に入れてしまった。


「ひょほふひぇひぁひぃふぁふぇ」

「「えぇぇぇえ!?」」


これには弾幕を放ったチルノも、傍観していた魔理沙も驚きを隠せなかった。


「おい霊夢!いくら何でもそりゃないだろ!?」

「だ、弾幕を食べるなんてあんたおかしいんしゃないの!?」

「そうよねぇ、いくら氷が食べたかったからって、あれはちょっと……」


魔理沙の隣には、いつの間にかスキマから上半身を出した紫がいた。

しかし、毎度のことなので魔理沙は別に驚きはしなかった。というよりも今の霊夢の行動よりも驚くことは暫くはないと思う(フラグ)魔理沙であった。


「あれ、いいのか?」

「別に、今更霊夢の食い意地は今に始まったことじゃないでしょ?」

「じゃなくてルール的に」

「ドッチボールはボールを取ればセーフよ」

「まあ、掴んだのは『被弾』じゃないしな……」


ガリガリと氷を噛み砕く姿は、子供が冷蔵庫を開けて、氷を食べる姿に似ていた。


「何よ、皆してその冷たい目線は。氷は滅多にないんだから!」

「知らないわよ!そんなこと!」



凍符 「パーフェクトフリーズ」



今度は氷ではないエネルギー性の弾幕をむやみやたらに飛ばす。そしてここで面白いのが、弾幕が急に凍ったように(・・・・・・)動かなくなった。

しかし、卑しん坊の巫女はそんな変則的な動きに惑わされず弾幕の間を縫うように躱す。


「早く氷出しなさいよ」

「あたいは製氷機じゃないのよ~!」



雪符 「ダイアモンドブリザード」



と、言いつつもチルノは混乱しているようで、咄嗟に氷の弾幕を張ってしまった。

霊夢は嬉々として氷を食べる。まるでコップに入った氷をガリガリと食べるように。

そうすると、チルノは嫌になったのか泣きながらその場から逃げ出してしまった。


「うわぁぁん!コスプレ巫女怖い!!」

「霊夢……後でアイスクリームあげるから、もう氷を食べるのは止めなさい……」

霊夢の出番ばっかりだけど、魔理沙はちゃんと後で戦闘します勿論、あの人?達とです。

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