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東方魔法録~Witches fell in love with him.  作者: 枝瀬 景
三章 少女修行~in Gensokyo.
53/67

50 意地~Don't it is disgraced a corpse.

どうも皆さんお久し振りです。今回は何があると思いますか?

………そうです!ついに50話いきました!


え?そんなの取り立てて騒ぐものじゃないだろって?

確かにそうなんですけど、三日坊主にとってよ喜ばしいことなんです………


それで、記念回をつくってました。それで遅れてごめんなさい。しかもまだ半分だけしか完成してないという。

でも、これ以上読者様を待たせる訳にはいかないので半分出します。…そのボリュームに驚かないでくださいよ?


とりま、本編の方をご覧ください。

「とりあえず人里の近くに運ぼうそうしよう」


思考停止すること約五分。包丁を抜くのは証拠隠滅になるし、このまま放置するのも気が引けるので人里の近くに運んで別の人に発見して貰おうと思ったわけだ。擦り付けているとも言う。


「………後でアリスに血を貰うか」


子供から流れ出て、乾ききった血を見ると喉が渇いてきた。


そう言えばレミリアって何時血を補給してるのかなぁ。それなりに一緒にいたけど、俺を吸血鬼にするとき以外に血を吸ってる所を見たことがない。


「あー!この間の日傘男!」

「………っ!」


驚いて振り向くと氷の翼を持った青い妖精がいた。

不味い…これ、有らぬ疑いをかけられそうだ…。


「この間は油断したけど今度はそうもいかないからね!」


青い妖精は俺を指差しながら言った。

どうやら俺に用があるらしく、後ろの死体には気付かない様子。少しホッとしながら首を捻った。

この間って…いつの事だ?


「誰…?」


俺の疑問に妖精は信じられないものを見たような顔をした後に、何やら偉そうな顔をした。


「ふふん。アタイのおそろしさの余りに記憶を消してしまったようね!いいわ、特別にもう一回名乗るわよ。アタイはチルノ、さいきょーの妖精チルノ!」


ウゼェ。何をどう歪曲したらそんな解釈が出来るんだよ。

…思い出した。確か魔理沙と初めて出会う日、アリスの家に向かう途中で絡まれたんだった(45 金銀で『ちょっと妖精が邪魔だったが』の部分)。

何か男なのに日傘持ってるとかで因縁付けられたんだっけ。


まあ、あまりのウザさに記憶から抹消していたのは確かだが。もしかすると勘はいいのかもしれない。


「あー思い出した思い出した。確かに(妖精としては)最強だった。それじゃあな、俺は用事があるんだ。また今度な」

「うん。またね!」


そう言ってチルノは帰った。


え!?帰っちゃったよあの子本当に帰っちゃったよ!?出オチしてるじゃん!?

まさか冗談を本気にするとは思わなかった。騙されやすいと言うかなんと言うか…。


「妖精だし、純粋なんだろう。きっと」


バカと紙一重な気もするが。


さて、邪魔ものもいなくなったことだし作業を終わらせてアリスの所に行くか。


………………………………………

……………………………………

…………………………………


明希は死体を運び終わって(死体遺棄とも言う)からアリスの家に向かった。


既に魔理沙が来ており、修行をつけて欲しいとせがむ。


「こんにちは師匠!早く修行をつけて!」

「あ、うん。ちょっとまってて。……アリス。血をくれないか?喉渇いた」


来たそうそうにこんなこと言うのも何だけど、渇いたものは仕方がない。我慢出来なくなって見境なく襲うよりはマシだろ。


「ふぇ!?」


突然の明希の言葉に顔を赤くしながらアリスは驚いた。


「わるい。やっぱダメだよね」

「い、いいわよ…」

「ごめん。何か言わせたみたいになっちゃった」

「そんなこ……んんっ!」


本人の自覚以上に体は血を欲していたのか、明希はアリスの返事を聞く前にすぐさま首筋に牙を突き立てた。


「んぐっんぐっ…」

「ふぁっ!」


ビクッとアリスが体を震わせた。

俺は吸いやすいようにアリスを抱き締めた。


「……ぁぅぅ」


甘い。女性だからかどうかは吸った人数が二人しかいないから判断出来ないけど、二人とも甘い。

血が甘く感じられるのは吸血鬼だからかなぁ?前までだったら鉄臭かったのに。

東京〇種みたいにグールになったら体の構造が変わって人の肉が美味しく感じられるのと同じなんだろう。幸い、普通の飯も美味しいが。


「~~っ!!はぁん!」


その様子を見ていた魔理沙が恐る恐る尋ねた。


「師匠とアリスって付き合ってるの?」

「ブフォ!」「へにゃ!?」


魔理沙の言葉に明希は口から血を吹き出し、アリスは恥ずかしさと驚きが混じった声をあげた。

ボタボタと口から血を、あるいは首から流しながら二人は同時に否定した。


「「違う!」」


明希はパチュリーという恋人がいるから。アリスは照れ隠しからくる否定だった。


「本当?」

「本当だよ」

「と、友達よ、友達!」

「師匠の顔は見えなかったけどアリスは師匠に抱きつかれて恍惚として、だらけきった女の顔をしてたけど?」

「///!」


魔理沙がそう言うと、血を吸われていたにも関わらずアリスは顔を赤くした。


「吸血鬼の吸血は気持ち良いから。仕方ないよ」


と、明希がフォローをいれた。


「じ、じゃあ私にもしてみてよ!」

「魔理沙はまだ子供だろ?体にわるいよ」

「ぶーぶー!」

「ブー垂れないで。…床、汚しちまったな、片付けるか。アリスは首は大丈夫?」

「ええ、大丈夫よ」


中途半端に牙を抜いたから傷つけていないかと思ったけど、杞憂に終わったようだ。

俺は血で汚してしまった床を魔法を使ってキレイにした。


「師匠師匠!今のどうやったの!?」


魔法を使うと魔理沙の反応が凄まじい。


「水分と鉄、その他諸々を空気中に分散させただけだけど、そうだな…。生活魔法は一通り教えようか。便利だし」

「本当!?」

「じゃあ、ただ魔力を出す修行は終わらせて本格的に魔法を使う練習に入ろっか」

「やっったぁああ!!」


念願の魔法を使う修行に入れて大喜びの魔理沙。よっぽど楽しみにしていたようだな。


この後、魔理沙は魔力がすっからかんになるまで魔法の練習をしたのだった。








「たっだいまーパチュリー…って、あれ?」


アリスの家から一直線にパチュリーのいる図書館に向かった明希だったが、そこにはパチュリーが居らず、明希は首を傾げた。


「あ、明希様。パチュリー様ならレミリア御嬢様の所にいますよ?」


図書館には司書の小悪魔がいてパチュリーの所在を明希に教えた。


「何でも明希様が拾ってきた子供が目を覚ましてひと悶着あったらしいですよ?レミリア御嬢様自らが解決したみたいですけど。物置部屋にいるはずです」


ひと悶着?一体何があったんだ?パチュリーがわざわざ図書館から出るようなことが?

俺は疑問を解消させるべく、物置部屋まで飛んで行った。


………………………………………

……………………………………

…………………………………


「どうしたの?…って、あれ?」


物置部屋のドアを開けると、先ほどと同じ反応をしてしまった。

何故なら俺が拾ってきた幼女が両手両足を鎖で繋がれているからだ。


「明希、お帰り」


そう言うのと同時にパチュリーは俺の首に腕を回して抱きついて、まるで雛鳥のようにチューを求めてきた。


「むちゅむちゅ…ぷはぁ」

「むちゅむちゅ…ふぅ。じゃなくて!」


久々にツッコミに回った気がした。


「なにこれ?拷問?尋問?」


キスは止めたがパチュリーを抱いたまま、イスに座って膨れっ面のレミリアに尋ねた。


「…………」


どうやらご機嫌斜めのようすだ。珍しいな。レミリアがそんな態度とるなんて。

俺の疑問を解消するために美鈴が代わりに答えた。


「ええっとですね……」


俺は美鈴からこの銀髪幼女の顛末を聞いた。


「言語が理解出来ないねぇ…」


つまり、手なずけようとしてレミリアは失敗して拗ねてるのか。


「…してやるわ」

「え?」


ポツリ、とレミリアが言葉をこぼした。


「こうなったら絶対に手なずけてやるわ!」


レミリアの何かに火が付いたらしい。


「大体、このレミリア・スカーレットに逆らおうとするなんて人間の子供のくせに生意気なのよ!例え言葉が理解できなくても許される理由にならないわ!」


銀髪幼女の反応は癪に触るみたいだ。まあ、確かにこの幼女は隙あらば逃げだそうと目をギラギラさせている。


「とは言え言われていることが理解できなきゃ文字通り話にならないわ。……パチュリー、明希。この娘に言語を理解させることって出来る?」


オイ、言った傍から俺達に頼るのかよ。

とは言え、レミリアの気持ちもわからんでもない。…言語を一から教えることについてだ。手なずける云々じゃない。


「はぁ、いいわよ。全く」


パチュリーは呆れつつもレミリアの頼みごとを断れない様子。


「脳を直接魔法で弄れば早いかな…」

「なにサラッと恐ろしいこと呟いているんですか明希様!?」











__________________

おまけっ!そのはち


「し、死んでる…」


修行の帰り道、森を出たすぐ近くで私は死体を見つけてしまった。

初めて見る死体。えもいわれぬ恐怖を感じながら必死に頭を動かした。


「ど、どうしよう…」


死体には見たこともない刃物が突き刺さっている。一瞬、引っこ抜いてみようかとも思ったけども、いろいろ問題がある。


もし、私がここでこの死体を知っていたら、お父さんとお母さんに吐いた嘘がバレちゃう。そうしたら多分家から出してもらえなくなるし、けーね先生の岩をも砕く頭が私の頭とごっつんこ☆して私の頭が割れちゃう!?


「…見なかったことにしよ」


仏さんだけに、知らぬが仏(※若干使い方が間違ってます)とも言うしここは見なかったことにして早く帰ろう。


勿論、この死体は明希が運んだ死体です。

師が師なら弟子も弟子ですね。

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