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2話。

王城を後にする際、元旦那であるこの国の第一王子がわざわざ会いにやってきた。左腕には香水の匂いをぷんぷんさせているナイスバディな美女を引き連れて。

「ソフィー、何故あんなことをした。せっかくこの私にみそめられたて王妃になれたと言うのにみすみす幸せを逃すなんて。おまえは顔だけは私の隣にならんでも見劣りしなかったのに。」

そういうと私の頬に指をそわす。

「どうかお戯れはそのへんにされてください。今は私の女房となっております。」

新しい旦那様が私の前にでて一礼する。

「アルディお前も災難だったな。たまたまこの女の自殺現場に遭遇したために責任をとらされるなんて。記憶がもどった時に対処するためだろう?記憶がなくなる前は私のかわりにこの国の機密事項にも関わっている仕事をしていたからな!面倒なことをせずに殺してしまえばいいのに。」

「・・・・・・。」

第一王子が今度は私にむかって言う。

「まったく私の顔に泥をぬりおって。なにが不満だったのだ。しかも記憶をなくすから私の政務が増えて遊ぶ暇もない。本来なら気が触れたお前なんぞ誰もめとりはしないが、今回は事情が事情だからな。アルディと結婚できるなんてお前は運がいいな。」

嘲るように言われたが、今私の心は晴れ渡った空のように広く明るい。今まで見せたことのない心からの笑顔で答えた。

「はい。とてもうれしゅうございます(あなたから離れられて)」

私の笑顔をみて王子が固まる。口を空けた間抜けな顔で。横にいる香水の美女が私をにらみつけた後、豊満な胸を押しつけしっとりと目を潤ませ上目遣いで王子にお願いする。

「殿下、私のどがかわいたわ。そろそろお茶にしましょう?やっと素敵な殿下と過ごせる時間をいただいたのに。はやく二人だけになりたいわ。」

耳元で囁くようにして甘える美女に王子もまんざらではない様子で腰に手をまわす。

「そうだな!私は忙しいのでな。失礼する」

そう言って美女と王城へ消えていった。

「では、私たちもそろそろ行こう。」

私は旦那様の手をとり馬車へ乗り込んだ。私の新しい旦那様。私のせいで結婚を強要されてしまったかわいそうな人。この人の言葉がきっかけで私の限界がきてしまったけど、そもそもこの人はあの王子の下で働いているのが不思議なくらいまともな人だ。いつも嫌味は言うが、酷い中傷などは口にしたことがない。あの日はたまたま機嫌が悪かったのだろう。申し訳ない気持ちをかかえながら旦那様をみつめる。

「私は伯爵家とはいえただの三男だ。家を次ぐ予定もない。だから気ままな一人暮しをしていた。使用人は煩わしいからいない。料理は私が作るがお前にも覚えてもらう。」

内心料理をする事に驚きつつ返事をした。


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