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強欲無双  作者: 濃い茶
7/12

6


ステータス確認:対象 "雑賀 桜"

年齢:38

身長:162cm

体重:53kg

種族:魔族

欲落ち:庇護欲 (Lv.MAX)

現在の欲:寝癖を直してあげたい

好感度:98

レベル:58

HP:1380/1450

MP:2700/2800

その他ステータス:開示不可

スキル

・開示不可




目を疑った。


「マジか……母さん魔族かよ……というか魔族ってなに!?子どもの俺は人間なのに……」


冷や汗が出てきた。

目の前にいる母に気取られないようにしなくては。

ウィンドウは母の前に表示されている。

何とかしてウィンドウを移動させてじっくり見てみたい。


俺はふるえる指先でウィンドウをつまむような動作をとってみた。


「あっ……つまめたわ……つまめるやつだったのか。」

「強欲の目さんよぉ、こういうのは説明しといてくれよ。」


ウィンドウは簡単につまめた。そのまま引っ張って別の場所に持っていけそうである。


喜一は指先でこっそりつまみながらキッチンをあとにしようとする。

母はニコニコこちらを見て微笑んでいる。


「寝癖直してあげるから来なさい」


母からの言葉はありがたいが俺はウィンドウを見たい。


「シャワー浴びてくるから良いよ」


そう返事し、キッチンからリビングへ廊下へと移動する。

柚子は朝のじゃんけん占いを振り付けありのガチでやっていた。


「朝からテンションたけーな」

そう思いながら廊下へ移動した。



廊下についた喜一は息を潜め、1人ウィンドウを確認する。


「種族:魔族は一旦置いておこう、俺の頭では理解できないだろうし」「他のステータスは……と」


欲落ち:庇護欲 (Lv.MAX)

「庇護欲?誰かを守りたいってことか?」


喜一はステータスをなぞるように指でさしながら読み込む。

ちょうど庇護欲に指をあてた時ポップアップウィンドウが出てきた。


「強欲の目さんの説明不足ぅ!」


『庇護欲:世界で三欲の暴走が起きた時、各地で起こった暴動から喜一・柚子を守りたい思いから発現。子どもの成長と共にレベルアップ可能。また、強すぎる欲は種族変化を引き起こすことがある。』


「クリックのような仕組みだろうか、…なるほど、発現した理由と仕組みがわかると……母さん何年前から魔族だったんだよ…俺たちを守るために魔族に進化してくれてたのか?今まで守られていたのかも知れないな……」


喜一は母の種族進化を受け入れることにした。俺らを守るために魔族にまでなった母を責める気持ちにはなれない。


「種族進化は強すぎる欲か、わりかし人間とは違う種族に進化している人はいるんじゃないか?」


「現在の欲:寝癖を直してあげたいはそのままだな。まんま言ってたし」


喜一、その瞬間閃く…!


「強欲の目で見た人の現在の欲を叶えてあげたら、好感度あげたい放題じゃねーの!?」


馬鹿なりにモテそうとか、そういった関連には頭が小賢しく働く喜一。


「そういえば夢の中で人を知れ、未来を変えろみたいなことを言われたな…これ使ってモテれば変わるのか?」


夢で見た惨状はすでに、「強欲の目を使えばモテるかも!?」思春期の馬鹿の頭は、もうそちらにシフトしていた。


「好感度:98 ……高いのかどうかわからないが、流石に100がMAXだよな?…MAXが1000で、母からの好感度が98だったら俺泣いちゃうぞ?」


「さっきの自分への好感度:80とか俺、自分のことわりかし大好きかっ!恥ずかしい……」


さらに読み進める。


「レベル:58 HP:1380/1450 MP:2700/2800 ………うん、強いね!MP高っ!スキルで魔法でも撃てるんじゃねーの!?俺レベル1だし…最弱呪文で一撃レベルのステータス差あるだろ!」


「母さん種族変化だけでこうなったのか?一体何してこんな鬼強ステータスになったんだよ、過去編で母さんの修行シーンでもあるのか?」


つまんだウィンドウで、一通りステータスを確認し終えた喜一は、このつまんだ物をどう消せばいいかわからずにいた。


「とりあえず離してみるか」

喜一はリビングを覗き込み、つまんだウィンドウを離してみる。


「ヒュンッ!」


離したウィンドウは高速で空中を飛び、母の体に取り込まれるように戻った。


「人の情報見放題なのはおもしれーけど、レベル見ると引くな。母さんには逆らわないようにしねーと」


「一発目の母さんが魔族って、もしかして魔族とか人間とは他の種族は気づかないうちにその辺の人でもなってるんじゃねーのか?」


「母さんが魔族だとすると親父も魔族か?」


「ちょうどシャワー浴びてるな、今のうちにステータス覗けるんじゃ?」


喜一の行動力のあるタイプの馬鹿が発動した。


「親父のシャワーシーン覗き、行ってみるか!」



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