レモン味の飴
第一話ー
この世界は変わって行く少しずつ、変わらないものなど存在しない、時代の流れもを素肌で感じる、
昨日まで光っていたあの輝かしい太陽はもう鼠色の雲が空一面広がっている。私は一つまた一つ浅く呼吸をしている。世界が変わって行く昨日までクラスのほとんどが休憩時間中歌ってたあの曲、一週間連続スマホのプレイリストで流してた、あの曲はもうほとんど聞くことがなくなった。また人までも変わっていってしまう、すぐでは無いけど少しずつ時計の秒針のように人は変われる。変わりたくて変わっているのか無意識のうちに変わってしまうのか人の謎だ。
八重桜の鮮やかな桜色の葉はあたり一面に広がっていた、涼しい風が桜の葉を優しく掬い上げまるで日影の中、葉が風に乗って踊ってるよに見え、その景色はまるで絵に収めたかのように芸術的で神秘的な風景だった木のフレームに飾ったらきっともっと綺麗に見えるだろう。
そう思いながら迎えた四月の朝だった、誰一人が平和と思い描いていて今日さえ私は、静かに心の中が揺らいでいた今日は学校初日誰だって緊張する日だ。制服に着替え長い濃茶色の髪の毛を結び鏡の前で最終確認をした。
「よし大丈夫、うまくいくきっと。」
今日から高校生ライフが開く友達もきっとできる
勇気をだせ私
そう言いながら思い切りレモン味の飴を飲み込んだ
母が好きだった味だ爽やかなレモンを緊張感を押さえる
そんな魔法の飴だよとニッコリただただ純粋笑顔で笑う母を思いだした。
「行ってきますー」
と小さな声で玄関を開けたそっと後ろを振り返った
やっぱり誰もいない部屋わシーンと音も立てず閉まっていく
涼しい風が制服のスカートを少し揺らいだ学校初日にしては、いい天気だった
なんかいいことありそうと少し自分を励ました
一歩一歩アスファルトの道路を進みだんだん学校に近づいてきた
急に近くで
「おはよう」
と声がした後ろを振り向いてみると同じ制服の女子生徒たちが
わいわい騒いでいたきっと同じ中学でこの先も同じ高校に通うことになったのだろう
ここで初めて私は気づいた
今多分友達や知り合いがいないのは
私、一人だけだろう
最低の初日だ...
-----------
続きー第二話-