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1 スキル講義。

評価、登録、いいね、感想等を頂きありがとうございます!!

おかげ様でモチベが上がりますっ!!


2章は明日からと言いましたが、急遽時間が出来て何とか書き上がりました!

目を覚ますと、聖域展開した場所だった。

付与した服の御かげで全然寒くないので良かったぁ。



起き上がり下を見ると、皆が上を見回していた。


釣られて視線を上に向けると大学の敷地に、ドーム状の光の膜が張られているのが見えた。

この規模でやるとこうなるのか。



駄目だ、まだちょっと怠いな。

下へ飛び降りてバックパックから初級マナポーションを取り出して飲み干す。

これで魔力を200程回復できるのだ。

勿論クラフトで作った自作です。

これはビタミン系ドリンクで作るとコスパが抜群だ。



魔力が回復して怠さが無くなると、バックパックを背負い山波さんに声を掛ける。

「では下に戻りましょうか」

「進藤さん……これはいったい」

「結界ですよ、初めて魔力を全部つぎ込んだのでどれくらい持つのかは分かりません、それに消えたら結界石はもう使えませんね、使い捨てなので……なんで消える前に堀さんや他の魔導士の方に、何か魔道具を作ってもらって下さいね~」

そう言って手を振って階段を下りていく。


ふぅ~、今日は疲れた。

部屋を借りて瞑想でもしようかな。



会議室に戻ると堀さん達が戻っていた。

「進藤さん! 俺もあんな物を作れるんですか!?」

部屋に入ると同志が凄い勢いで迫ってきた。

ガシッと同志の肩を掴んで落ち着かせる。


「何言ってるんですか、魔導士の堀さんなら作れるでしょ……材料があれば」

俺の魔道具知識スキルから得られる情報からすると、魔石と河原に落ちているような丸い石や綺麗な石、それから石灰と塩があれば基本の結界石ができるはず。

もっと高性能にしようとすれば魔物素材も必要みたいだが、その魔物はまだ見た事が無い。



「いえ、一応自分も魔道具知識のスキルは持ってるんですけど……そんな情報は無いですよ」

ん~?

……これはどういう事だ?

同じスキルを持っているのに情報に違いがあるぞ?

………………何か見落としがある?

同志との違いは……最適化?

でも最適化して何でスキルの情報に違いが?

ん? もしかして……。



ある事に思い至って振り返ると、丁度山波さんが戻ってきていた。

「山波さん! ちょっと確認したい事が」

「何ですか?」

小走りで寄ってきた山波さんに、武闘家になった人を呼んでもらった。




「彼が武闘家になった渡辺ですが、一体彼が何か?」

「デパートダンジョンの時に居た人ですよね、ちゃんと話すのは初めてかな?」

「はっ! あの時はありがとうございました! 私に何か御用ですか!?」

いや、滅茶苦茶堅いな!?

しかも熱そう!

って、まあいいか。

それ処じゃない。



「貴方は既に武術か気功の訓練をしてますか?」

俺の問に渡辺君はキョトンとして首を傾げて答える。

「スキルは得た時から普通に使えるのではないのですか?」

「へっ? …………いや、ちょっと待って」

ん? ……どういう事?

何を言ってるんだこいつは?


「すみません渡辺さん、今ちょっと軽くで良いので私を攻撃してくれませんか? 摸擬戦のつもりでお願いします」

「えっ…よろしいのですか? ……隊長?」

困惑の色を隠せない渡辺君は山波さんに助けを求めるように見た。


「まあ、少しなら良いんじゃないか? 進藤さん本人が言ってる事だし、軽くやってみろ」

「はっ! では失礼します!」

ビシッと敬礼してから両手を軽く上げて構える。

所謂ファイティングポーズだ。



「どうぞ、いつでもいいですよ」

俺は構えずに自然体で立つ。

牽制のジャブが数発来て、右のストレート。

それらを間合いを調整してギリギリ躱しながら、渡辺君の動きを見る。


こちらは一切攻撃をせずに渡辺君の攻撃を捌いて少しすると、色々分かったので終わりにした。

「ありがとうございました もう大丈夫です……山波さん」

「はい?」

「皆さんスキルの訓練をしていないようですが、それは何故です?」

そうなのだ、分かりやすい戦闘系スキルを持っているなら、今の動きはおかしい。


俺の中にある武術スキルの情報からすると、今の動きは全くスキルを使ってないように感じた。

なのに渡辺君はスキルを使えると言っていた。

この認識の違いはなんだろうか?

他の人達も同じのようで見ながらキョトンとしている。



なので俺はあえて皆さんと言った。

俺は同志に向いて聞いてみた。

「堀さんは魔術の練習はしてますか?」

「はい! それは勿論、ファイヤーボールや、矢の魔術等色々やってますが……それが何か?」

ん?

なら……。

「魔力制御の訓練は?」

「えーっと、少し……」

うむ、やっぱり魔力制御が関係しているのか?

…………何か違う気がするな感覚的に。



そう言えば俺は最初、クラフトを使った時から魔力を感じてた。

そこに何か、繋がりのような物を微かに感じた事を覚えている。

「魔力感知の訓練はしてますか?」

そう聞くと皆首を傾げた。


「魔力感知の訓練とはどういった? 既に我々は魔力を感じる事はできてますよ?」

とは山波さんの言葉だ。

ん? 俺は魔力感知を習得する前から魔力を感じてたぞ?

まあ、最適化の影響と言えばそうかもしれないけど、それだけじゃない気がする。



俺は何をしていたっけ?

…………そうだ、よく座禅を組んで瞑想してたな。

神経を研ぎ澄まし、よりはっきりと魔力を感じる事に集中しながら、魔力制御の訓練をしてた。

次第に周囲の魔力を感じるようになり、やがて魔物の魔力を感じるようになったんだ。



「みなさんは、魔物や周りの魔力を感じる事はできますか?」

すると皆は首を傾げた後首を横に振った。

なるほど、これでハッキリと分かった。

ふと気が付くと他の人達も集まって聞いているようなので、ここで講義をしてあげよう。



「みなさん、魔力感知の精度を上げる事をお勧めします。そうする事で周囲の魔力を感じる事ができるようになり、次第に魔物の魔力を感じる事ができるようになります」

周囲を見て皆黙って聞いているので、そのまま続きを話す。


「……いいですか? そうやって魔力感知の精度を上げると、スキルから得られる情報も増えるようです、そうするとスキルの力を更に引き出す事が可能となります」

「あの、すみません……」

すると集まっている民間人の男性が手を上げる。

「はい、どうしました?」

「魔力感知の精度を上げるにはどうすればいいんですか?」

おお、良い生徒さんだ。


「私の場合は、座禅を組んで普段魔力を感じる感覚に集中し、更にはっきりと感じながら、魔力制御の訓練もしています。 そうする事でより魔力を感じる感覚を鍛える事ができます……あくまでも私の場合はですよ? 皆さんそれぞれに合ったやり方があるかもしれませんから、色々試して下さいね」

そう言うと皆がなるほどと頷いている。



「魔力制御はスキルを使うための技術、魔力感知はスキルの力を引き出すための技術って事です。 スキルは既に完成しているのでスキルにレベル表示は無いんですよ、どれだけスキルの力を引き出せるかは、魔力感知と魔力制御で決まると言っても過言ではないと思います」

スキルにレベル表示が無い事を疑問に思っていた人達は、それで納得出来たようだ。

同志も腕を組んで考え込んでいる。

頑張れ!



これが数年後、世界各国で教育の一環とし、授業に組まれる事になる教えが生まれた瞬間である。

来週からは平日でも偶に2話投稿できそうです。

よろしくお願いします!!


最後の「これが後に」という部分を「これが数年後」に変えました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 後書きで壮大なネタバレ、まぁいいけど
[気になる点] 最後の「これが後...」は一種のネタバレで、危機的状況になってるけどそれなりに対処して、世界のネットワークが復活して授業ができる状態まで持っていけます。って言ってることになるので、この…
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