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13 ヘンリー誘拐事件

初投稿です。誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。

とりあえず、最後まで書き終えました。煮詰めつつ投稿する予定です。

【ヘンリー誘拐事件】転移6年6月


 ランスター国の多数派宗教はローマン正教の分派であるランスター正教。

 実質上は独立しているのであるが、形式上はまだローマン正教に属している。

 そして、ランスター正教はランスター主教庁の大主教が管掌している。


 司教に相当する主教や司祭が各地の地方教会のトップを務める

 補佐である輔祭がまかせられることもある。

 結婚については特別な制限はない。


 正教会はキリスト教のような一神教ではない。

 ギリシャ神話のようにゼウスのような存在を創造主とする多神教の宗教である。


 国教と自負するランスター正教会にとって、世界樹への礼拝は脅威であった。


   教義は簡単な礼拝と清掃だけ

   お布施等は不要

   教会や偶像を不要とする

   他宗教を否定せず

   リターンが多い


 ランスター正教の真逆の存在である。



 気づいたら、どんどん世界樹を礼拝をするものが増えていた。

 反対に、正教会信者がどんどん減っていった。

 というよりも、“お布施”がどんどん減っていった。


 何か手を打たねば。


 ユルグエリアへの侵入ームリ

 拠点と思われる出張所ームリ


 破壊工作は簡単にバレてしまい、かえって反感をもたれることに。


 同じことを貴族や大商会、各ギルドも行っている。

 すべて返り討ちにあっていると言って良い。

 成功例があっても、すぐにそれ以上の報復に遭う。


 正面はもちろん、搦手を使っても打破されるのだ。


『サタンの会の役立たずめ。金ばかりくいおって』


 2回にわたり、『サタンの会』(今は堕天使の会)は悪魔召喚を行い、ユグド街の中心人物を抹殺しようと試みた。しかし、結果は悲惨なものであった。


 自らが指揮してやるしかない。

 中心人物と目される人物の誘拐・抹殺を。


 謎の自信がその教会のトップにはあった。

 全能感が彼を支配していた。


 彼は、もっとも弱いと目されるヘンリーを標的とした。

 教会でもトップとされる暗殺集団が襲撃を担当した。



 ある日の未明。

 ヘンリーは使用人を除けば一人住まいであった。


 腕に覚えのあるものもいる。結界、防御魔法も怠っていない。

 何より、ヘンリーには魔狼がいる。


 ところが、結界・防御魔法を打ち破られ、護衛は打ち倒され、

 頼みの魔狼でさえも息絶え絶えの有様であった。

 (なお、魔狼はその後回復)


 ヘンリーは連れ去られた。

 教会の誇る精鋭たちによるものであった。



 ヘンリー宅、襲撃事件。


 衝撃の走ったユグド街のリョータたち。

 すぐに魔狼から情報を集める。


 実は、この国や隣国には魔狼秘密網が敷かれている。

 主要な王家、貴族、大商会、教会の闇には魔狼が潜んでいる。


 その魔狼から、重要な情報がもたらされた。


 とある宗教施設におかしな動きがあるという。

 やけに人がバタバタして、急に守りが固くなったらしい。

 中に入れない。


 アタックをかける。



 まず軽くエーガさんに上空を飛んでもらう。

 エーガの本体は長さ50mのドラゴンだ。

 空は黒くなり、突風が吹き荒れ、横殴りの豪雨になる。

 たまに上空へ火を吹いたりすると、衝撃波が地上を震わす。


『『『『『うぎゃー』』』』』

 

 都市は大パニックに陥り、人々が右往左往した。


『『『『『神の怒りか、この世の終わりか』』』』』


 都市の住民は全てが地にひれ伏した。


 それが陽動となり、他のモフモフが宗教施設の結界を解除する。

 魔狼が突入すると、地下室でヘンリーを見つけることができた。



 それからは、こちらのターンである。

 軽くその屋敷に振動をおこし、中にいるものを外にだす。


 屋敷はそのままごうごうと音をたて崩壊。

 空にはドラゴンが飛んでいる。


 この世の終わりのような情景におののく館の住人たち。


 リョータは、実行犯と目される主要な人物を捕捉・拉致した。

 そして、海岸へ連れていき、砂浜に埋め尋問した。


 そのまま、地獄ミステリーツアーフルコースで発狂させる。

 ただし、殺しはしない。

 微妙なラインを保ったまま、回復魔法をかける。


 全員、目の輝きを一切失ったまま、一週間ほど捨て置かれた。



 首都は大騒ぎとなった。

 砂に埋められた者どもは砂浜から助け出されたが、

 神に逆らった報いだと噂された。


 それとなく援護射撃をする、ニュース世界樹の目。



 この報復は、ルキーチ大主教に恐ろしいほどの恐慌をもたらした。

 大主教はヘンリー誘拐の首謀者である教会のトップである。


 何しろ、これ以上ないぐらい慎重にことを運んだのだ。

 教会で考える最高のチームに拉致をまかせた。


 それがあっという間に報復を受けた。

 しかも、ドラゴンだ。神の怒りをかったのか?

 なまじ自信があっただけに揺り返しが酷かった。



 リョータはさらに続けた。

 連夜にわたり、首謀者のそばに異変が起こる。


 突如おこる不気味な笑い声。

 陰湿な泣き声。

 鳴りまくるラップ音。


 極めつけは目が覚めると枕の横に置かれた血まみれの馬の頭(の模型)。


『(いつでもお前を殺せるぞ)』



 結界魔法を何重にも重ねがけ、防御魔法もこれ以上ないほど強力なのをかけ、

 絶えず周囲を腕っぷしの強い護衛に守らせ、

 食事には毒味を何度もして確認し、大主教は慄きながら数日が過ぎた。


『ぎゃあああ』


 スープに入っていたのは、切り落とされた人間のレプリカ

 どうやって入り込んだのだ。これ以上、どうやって守れというのか。



 気がつくと、周りに誰もいない。

 遠くから音がする。


『カツーン。カツーン』


 ルキーチ大主教は失禁し、泡を吹いて倒れた。が許されなかった。

 気絶から回復させられ、目を見開かされ、そこで惨劇を見させられた。

 地獄の情景である。


『お前の向かうのはあそこだ』


 すぐに大主教の意識が暗転、地獄が現出した。



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