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08 ラジオ放送1

初投稿です。誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。

とりあえず、最後まで書き終えました。煮詰めつつ投稿する予定です。

【ラジオ放送1】転移6年


 リョータは紙コップ電話を作って、ピョン太に教えてやった。

 つまり、声は波で伝わる、ということを。


『あーあー、本日は晴天なり。おお、本当に声がつながる』


 興奮した声をあげるのは、ロボ。

 他のモフモフたちと紙コップ電話で遊んでいる。


『(この糸の振動が声の元なんだな)』


 ピョン太は念話でオレと会話する。

 ピョン太は覚えが速い。



 次にオレは簡単なレコード録音と再生装置を作り、ピョン太に見せた。

 考え方はシンプルだ。

 音の振動をレコード盤に刻むだけだし、刻んだ音を拾って増幅するだけだ。

 小学生の理科雑誌の付録についてそうな装置だ。


 これでピョン太に左手の法則とか電磁波について教えた。

 両方とも同じ波であることも。

 声が波である、ということをピョン太はすぐに理解してくれた。



 オレはピョン太に、テープという磁性体で録音再生する装置があること、

 それからデジタル録音の概念を説明し、そのデジタルをメモリーに録音再生する仕組みも説明した。


『音を録音・再生する魔導具を作れるか?』


 ピョン太は次の日に試作品を持ってきた。


『ピョン太、早すぎ!これ、とっておきの酒だ!』


 オレは最近できたばかりのブランデーを渡す。



『ピョン太、音を離れた場所に届けることができるか?』


 オレはものすごく簡単な電波発生機と受信機を作り、ピョン太に見せた。

 やはり小学校の理科の実験でやりそうなぐらい簡単なものだ。


 オレは送受信のごくごく基本的な考え方をピョン太に説明した。

 小学生のときに一時期無線に凝っていた。その知識が生きる。


 入力⇒変調(音声+高周波)+発振器⇒増幅⇒無線⇒増幅⇒(高周波カット)

 ⇒復調⇒出力


 録音・再生魔導具を作ったピョン太は、音に関して学習が進んでいる。

 ピョン太曰く、今、音の周波数特性が頭の中に浮かんでくるという。

 ホント、こいつらってチートだよな。


 あ、今、実際にピョン太がしゃべっているわけじゃないぞ。

 テレパシーみたいなやつでオレに話しかけている。

 こんな不思議なことができるんだから、送信機・受信機も魔法具で実現してくれそうだ。


 と思いつつ、しばらくピョン太を見ないと思ったら、


『(できたぞ)』


 と、いきなり声が頭の中に飛び込んできた。

 振り返ると、ピョン太がドヤ顔で魔導具をオレに見せつけた。


 送受信機の魔導具だ。今まで、魔導具作りに没頭していたらしい。

 珍しく、ご飯の時間にもこなかったもんな。

 奴らは食事不要だ。オレからのご飯はいわば別腹。



 さっそく、試してみる。ロボを連れてくる。


『ロボ、これ(マイク)に向かってなんかしゃべってみて』

『また面妖な。あーあー』

『また面妖な。あーあー』


 みんなが何事か集まってきたが、みんなびっくりだ。



 次はロボに遠くに行ってもらう。

 100kmぐらい離れたところから送受信テストだ。

 お互いに送受信機を持っている。


『あー、私の声が聞こえるか?』

『ロボ、きれいに聞こえるぞ』

『こっちも聞こえる。こりゃ便利だな』



 最終的に半径500kmの範囲で聴取ができた。

 テスト完了。みんなでピョン太を褒めまくる。

 ピョン太、顔はすましているが、尻尾振りまくりだぞ。


『じゃあ、ピョン太、お礼のチュ○ル増量盛り合わせセット』


 どっさり、チュ○ルをあげた。


『ピョン太、これ、作り方をみんなに教えてやって』


 モフモフたち全員に受信機を作ってもらう。

 モフモフは、得意じゃない、というだけで、一通りのスキルは上級者級だ。


『100個作ってくれたら、同じチュ○ル増量盛り合わせセット』


 モフモフたちは大喜びで、数時間後に納品してくれた。

 早すぎだっての。


 さっそく、ウニャが受信機を持って歌を歌い始めた。

 

『うにゃにゃにゃにゃー』

 

 ああ、これはジングルベル、猫バージョンだな。

 オレのスマホの待受音がこれだった(12月のみ)。




 さて、モフモフみんなが最大級に尻尾を振りつつ、オレも歌を披露した。

 実は、以前から孤児の一人に歌をいくつか仕込んでいたのだ。


 この子は偶然にも、マリアという名前だった。

 歌うは、『アベマリア』


 みんな陶然としたぞ。チュ○ルを食べ忘れるなんて初めて見た。

 オレも軽くリュートみたいな楽器で伴奏したが、なくてもよかったな。


 続いて、『G線上のアリア』『涙のアリア』『 a time for us』


 もちろん、録音した。

 録音もみんなの前で披露する。


 音のクォリティが素晴らしすぎる。本人が目の前にいるみたいだ。

 てか、本人もびっくりだ。

 自分の声って、録音して聴くと変だもんな。


 よし、これでラジオ放送のハードの準備が整ったぞ。



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