07 借金奴隷
初投稿です。未熟者ですので、誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。
【借金奴隷】転移元年8月
以上のような説明を受け、オレもいろいろ質問をして、奴隷を見ることにする。
『いかような奴隷をお探しでいらっしゃいますか』
『剣の強いやつ。値段はいくらでも』
『それなら、入荷したばかりの掘り出し物が2名ございます』
そういって連れてきた二人はこの前対決した奴らだった。
オレを見た瞬間、顔を青くしていた。
『顔見知りでいらっしゃいますか? 二人は元冒険者ランクBでしたが、バクチの借金がかさんで借金奴隷となっております』
奴隷商はどうやらオレたちの関係をうすうす知っていたようだ。
流石に奴隷商、情報もしっかりつかんでいるようだ。
三人は子爵家の奴隷だったが、例の件で追放されたのだ。
二人の剣の力量はあの対決ですぐにわかった。
かなりのもんだった。
魔法なしなら、間違いなくやられていたな。
もっとも、ウニャの防御魔法が張られているから、
剣をオレに届かすことはムリだろうが。
オレの顔色を伺った奴隷商は、
『二人共、金500枚です』
日本円にして、二人合わせて1億円。
マンション二軒分。まあ、そんなとこか。
暇なときにピョン太とウニャを引き連れて鉱山めぐりをしている。
未開発の鉱山を山のように見つけているので、随分と余裕がある。
金なら数トンは所有している。
オレは二人を買うことにした。
そういや、あのときいた少女はどうなったんだろうか。
『この少女のことですね』
奴隷商はあの少女も連れてきた。
彼女は魔法使い兼メイドである。
彼女も借金のかたに売られてきた模様だ。
こちらはキラキラしたものが大好きだったらしい。
『この少女は、金100枚でございます』
よし、なんかの縁だ。三人ともまとめて購入だ。
オレは奴隷商から、奴隷の人権や法律について一通り説明を受けた。
前世での不動産購入時の重要事項説明ってやつと同じだな。
法律で決まっているらしい。
要するに、無茶なことをするな、とか若い娘にいたずらするな、
とかそういうことだ。
金を払って、三人を連れて行く。
例の三畳のボックスに三人をのせ、ウニャの飛行魔法で拠点へ連れて行く。
もちろん、腕輪は装着済だ。
トム 28歳元Bクラス冒険者 剣使い
180cmぐらいの痩身、茶髪、短髪、青目、肌白
アーノルド 25歳元Bクラス冒険者 大剣使い
身長190cm、体重100kg程度の巨漢 黒髪、短髪、茶目、肌褐色
グレース 17歳元Dクラス冒険者 弓使い
身長165cmで痩身、金髪、ボブ頭、目緑、肌白
三人とも美男・美女であるのはこの世界のデフォだ。
男二人にはオレを含む孤児の剣の指導と孤児院の用心棒。
少女のほうは孤児の面倒だな。農村あがりだがら、問題はなさそうだ。
まず最初に2礼2拍手1礼+掃除を覚えてもらう。
これは基本だな。
そして三人には孤児と同じ食事内容を与える。
週一でアルコール解禁だ。
というか、仲間の焼き肉パーティに参加だ。
三人はオレの仲間と初めて会ったときは、まさしく涙目だった。
しかし、焼き肉を食べたときは別の意味で涙目となり、
酒の美味さに再度の涙目となった。
個室も与えた。エアコン温水シャワーに清潔なトイレ付きだ。
石鹸、リンス、コンディショナー使い放題。
ベッドもふかふかだぞ。
『『『天国だ』』』
永遠の忠誠を誓うという。話し半分に聞いておく。
この世界では最高クラスの生活水準だから感激するのは当たり前だ。
永遠の忠誠をオレは信じちゃいない。人は環境にはすぐ慣れるからな。
本当に信用できるかどうかはこれからだ。
三人は性格はかなり素直そうだ。
だが、博打で人生転落したというのが気にはなる。
ギャンブルは依存症がある。なかなかやめられない、ときく。
オレは将来、ギャンブル場も運営するつもりだ。
彼等を観察して、ギャンブルへの耐性を研究してみよう。
なに、ここにいる以上、ギャンブル依存なんてどうとでもなる。
ついでに、孤児と同じ魔法の修行もしてもらう。
三人は魔法の才能はない、と6歳のときに教会に言われて以来、
魔法の練習をしたことがないという。
彼等も孤児同様、一ヶ月ほどで魔素の知覚、循環ができるようになった。
魔法は三ヶ月ほどで、初級魔法が発動しかかるところまでに至った。
やはり、教会の言うことはあてにならない。
二人との剣稽古だが、さすがに相当やる。
とにかく実践的な剣だ。
トムは鋭く、アーノルドはパワーが凄い。
『主の剣は恐ろしく速いが、素直すぎて読みやすい』
とのこと。ごもっとも。道場で鍛えた剣だからな。
この世界の格闘技、なめてた。
さすがに、剣と魔法の世界だ。
きくところによると、Bクラスの冒険者は事実上のトップクラスだという。
A・Sクラスは確かに超絶強いんだが、名誉10段みたいな存在らしい。
二人ともAクラスパーティに所属。
個人レベルでBクラス。
個人でAクラスってのは戦場で大活躍したとか、伝説レベル。
さらに個人でSクラスってのは、もう名誉職以外の何物でもないらしい。
それから、魔狼も一頭ずつペアとする。
監視の意味合いもあるが、危険回避の確率がぐっとあがる。
グレースは弓の才能をあまり感じなかったが、料理はかなり上手になった。
とにかく孤児院の料理はうますぎて、虜状態らしい。
彼女は好きこそ物の上手なれ、を地で行くこととなる。
後年であるが、彼女は料理スキルL6にまで到達した。
この世界ならば、宮廷にいてもおかしくないレベルだ。
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