表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/138

06 奴隷制度

初投稿です。未熟者ですので、誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。

【06 奴隷制度】転移元年8月


 さて、孤児院の生活も安定してきたある日のこと。

 オレは再びカザールの街を訪れた。


 以前この街を訪れたときに貴族の子弟という輩に絡まれたが、

 その後、流石にお礼参りはなかった。

 というか、オレたちの居場所がわからないのだから、無理なんだが。


 恥ずかしかったのか、少年は廃嫡されて勘当されたとのこと。

 ギルドの契約書があって、大勢の前で何もできなかったんだからな。

 面汚しもいいところだ。


 まあ、報復してきたら一家断絶だったろうな。

 オレは貴族には容赦しない。

 彼等も頭の悪い長男と心中しなくてよかったってもんだ。


 少年は18歳だというし、この世界では一人前の大人と見られる年だ。

 まあ、頑張ってくれ。


 あとの三人は奴隷で、売り払われたらしい。

 三人には悪いことをしたな。

 少女は知らんが、二人の男はありゃ結構やるな。

 どこでもやっていけるだろう。



 カザールを訪れたのは、奴隷を見るためだ。

 オレはこの世界に疎い。

 ロボたちもいるが、流石に人間社会には詳しくない。

 孤児院も人手がいるしな。


 だから、手っ取り早い人材を探すために、奴隷を探すことにした。

 冒険者ギルドに紹介してもらった奴隷商のところへ行く。

 この街一番だという。


 教えてもらった館に入っていく。

 奴隷購入を考えているが相談に乗って欲しい旨を伝えると、

 奴隷商の主人がいろいろ教えてくれた。



 この世界での奴隷的存在には、犯罪奴隷、借金奴隷、戦争奴隷、農奴がある。

 奴隷制度があり、奴隷はある程度保護されている。


 前提として、奴隷が貴重な労働力であるからだ。

 特に能力の高いものは高価な財産として大切にされる。


 この世界の人間の価値観は

 家族≧奴隷≧家畜≧村人>友好的なよその村人>>対立するよその村人

 ぐらいの位置づけである。


 よその村人は交流する対象でもあるが、利益の対立する集団でもあった。

 水利権が代表とされる。

 水利権による対立は日本でも大昔からある。

 中世では暴力闘争に発展することもあった。


 食料がつきたから隣村に略奪しに行く、というのは大昔から普通に行われてきた。

 やっかいな隣人よりも家畜・奴隷たちのほうが自分たちに利益をもたらす。

 当然、そんな存在より大切にされた。


 この世界では奴隷に無茶なことをすれば罰せられる。

 ある面、懲役と考えるといいかもしれない。

 日本でなら刑務所がする役割を奴隷制度が行っている。

 そう捉えるとこの時代の奴隷制度を理解しやすいかもしれない。


 ただし、懲役と違って奴隷を売買することができる。

 奴隷は財産でもあるからだ。この点が、奴隷的存在と実際の奴隷とが違う点。



 奴隷というと残虐非道な扱いをうける人々というイメージがある。

 確かに、この世界でも鉱山奴隷のような最低級の奴隷は非道な扱いを受ける。

 しかし、あくまで法的には奴隷はある程度の保護を受けている。


 実際、大部分の奴隷は高額な財産以上の存在としてとして大切にされた。

 場合によっては家族に準ずるものとされた奴隷もいるのである。


 なお、この世界に農奴はいない。昔はいたらしいが。

 農奴は領主の持ち物であり、移動の自由がない。

 多くの自由を奪われ、様々な使役を強制された中世の典型的な農民だ。


 この世界の農業従事者のうち40%ぐらいが小作農である。

 地主から耕地を借り、小作料を払ってその土地を耕作する者だ。


 実態が農奴とさほど変わらないのもいるかもしれないが、

 農民のあり方としては、若干進歩している。


 残りの60%が自作農である。

 大規模農地を所有するものもいる。

 大商会同様、富裕層を形成していく。


 その代わり、領主の役割が低下しつつある。

 多くの領主は単なる地主であったり、国から派遣された文官だったりする。



 ちなみに、日本でも奴隷的な存在は古来よりあった。

 奴婢、下人、下男、下女、滅私奉公も奴隷的な制度とみなす向きもある。



ブックマーク、ポイントをありがとうございます。励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ