03 冒険者ギルド お約束の対人戦
初投稿です。未熟者ですので、誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。
【冒険者ギルド】転移元年7月
しばらく歩くと、冒険者ギルドらしき白い3階建ての建物が見えてきた。
建物は石製で、大きさはどこにでもある銀行の支店というイメージ。
ただ裏に2階建て程度の高さで、学校の体育館ほどの広さの建物があるようだ。
立派な木製両開き扉を開き、中に入る。混み合ってはいない。
気配を消しているので注目されることはない。
そのままぐるりと窓口を見渡して登録窓口へ急ぐ。
登録窓口は既に一組が登録中で、オレたちはその後ろに並ぶ。
すると、ギルドに4人組が入ってきた。
高校生ぐらいの少年一人、大人二人、少女一人の組み合わせだ。
彼等のうち先頭の一人がぐるりと周囲を見渡して、
この窓口めがけて直進、オレたちの前に並ぼうとする。
『おい、ならばんか』
『ヒースコート子爵家長男アンドリューである。不敬だぞ』
何いってるんだ?
『おまえって、ちょっと頭があれか?』
『頭があれとは何だ。貴族を侮辱する気か。パパに言いつけるぞ』
思わず吹き出す。
ドヤ顔していた少年はオレの態度に顔を赤らめ
『吹き出すとは何だ!ヒースコート子爵家をバカにするのか!』
『お前を馬鹿にしてんの。ヒースコート子爵家もお前みたいなのが跡とりで大変だな。跡鶏ヤロウってか』
『決闘だ!』
左手の手袋が叩きつけられた。煽り耐性の低いヤツだな。
『決闘って、お前死ぬことになるけど覚悟してんの?』
『馬鹿か。決闘するのは代理のこいつだ』
後ろの従者らしき男を指差す。
思わず、こける。
『見上げたお坊ちゃんだな。パパとか決闘の代理とか。自分で自分のケツふけないんなら家帰って嫁の抱き枕に抱きついてろ』
『何、わけのわからんこと言ってる。決闘の申込みは正式にしたぞ』
周りに聞いて見ると、どうも少年の言う通りらしい。
『決闘でもいいけど、お前ら全員とだな。4対1。お坊ちゃんも受けるよな?』
『フザケたことを。いいだろう。条件は負けた方が奴隷になる。もちろん、殺されても文句なし。遺書の用意しておけよ』
ギルドにいる連中も喧嘩には慣れているようで、さっさと決闘誓約書を両者ととりかわす。
決闘場所は、裏のでかい倉庫のようだ。オレが体育館だと思った建物だ。
周りの野次馬の連中も観戦のために移動する。
立会人は冒険者ギルドの職員がするようだ。
ハゲたおっさんがオレたちの間に立った。
『それでは、冒険者ギルド立ち合いの決闘を行う。この決闘は冒険者ギルドが正式に認定したものとする』
二人の男がオレの前に立つ。少年・少女は後ろだ。
すぐに二人の男が切りかかってきた。
二人とも剣先が鋭い。結構、やるな。
少年は魔法の詠唱、少女は弓の用意をしている。
オレは風魔法トルネードもどきを起動した。
4人は一発で吹き飛んだ。
気絶している4人のうち、少年を蹴り上げた。
手とか脚とかが変な方向に曲がっている。
『ううう』
『負けだな。じゃあ、奴隷で。炭鉱に売り飛ばすからこっちこい』
『フザケルな!なんでオレが奴隷に』
『この決闘は冒険者ギルドが正式に認定したものだ。契約書もある』
『そんなの認めるもんか!パパに言いつけるぞ』
『じゃあ、教育的指導その1な』
オレは例の幻想術・簡易版を少年にふりまいた……
少年の絶叫が数分続き、少年の頭はみるみる白くなる。
『教育的指導その1なんだから、優しくしてやったぞ?』
オレは少年たちのひん曲がった手足をまっすぐにして、回復魔法をふりかけた。
少年の後始末のために洗浄魔法もだ。
奴隷云々もあったが、面倒くさいのでオレは4人を開放してやった。
念の為に、逃げていく奴らの跡を魔狼につけさせる。
『貴様は恐ろしく強いな。剣の二人、元冒険者Bクラスなんだが、瞬殺だったな』
ハゲがいう。どうやら、ギルマスらしい。元Aクラスなんだと。
なるほど、迫力ある顔をしている。
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