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03 ふっくらパンの製造

初投稿です。未熟者ですので、誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。

【ふっくらパンの製造】


 街で買ってきたパンは固くて、キメが荒い。

 時々小石が入っていたり、かなり質が低い。


 前世日本のパンになれた舌には、とても馴染めるもんじゃなかった。

 特にオレはパンが大好きで、パン屋でバイトをしたこともあるし、

 家にはビルトインのでかいガス・オーブンがあった。


 ガスオーブンは電気オーブンよりも2倍の火力が出る。

 火力の違いは料理の味に影響する。


 オレは料理のためにわざわざ購入したのだ。

 そのオーブンを使って、週に2回ほどパンを焼いていた。



 オレは前世日本のパン水準を目指すことにした。


 この時代では臼で製粉しているし、あやふやな酵母を使用している。

 オレがとりくんだのは、製粉の近代化、パン酵母の培養の2点である。



【製粉の近代化(魔法化)】


 製粉の手順

 ①

 小麦に混じっている異物を取り除く。

 異物とは石・小石・品質の低い小麦である。


 一定の大きさの小麦のみ選別できるようイメージし、

 風魔法で異物を除いていく。


 ▼

 ②

 小麦に水を加えて寝かす。


 ▼

 ③

 高速ロールと低速ロールを組み合わせて小麦を砕く。

 前世の欧州で発展したロール製粉機だ。

 これによって臼に比べて高速かつ一定の品質の粉を挽けるようになった。


 シンプルな方法だが、これが実用化されたのは19世紀だ。

 別段難しい技術ではないが、今生のこの時代のものとしてはチートである。


 なお、このとき発熱しないようにするのがポイントの一つだろう。

 そば粉で臼が好まれるのはこの点である。

 小麦粉で臼が使いづらいのは、難しい・時間がかかるからである。


 蕎麦は小麦粉と形状が違い、臼に向いているということもあるが、

 蕎麦づくりは名人芸で、商売は2の次という面があるのもその理由だと思う。


 ▼

 ④

 目の大きさの違うキメの細かな網を使って、

 小麦粉を篩にかけ、軽い表皮はとばして除外する。

 除外しないと全粒粉になる。



 なお、薄力粉の代用として、ジャガイモデンプンを混ぜたものを使う。

 後日、グルテンの含有量の違う小麦はそばの街の市場で見つかった。

 それこそ、デュラム小麦から薄力用小麦まで各種揃えることができた。


 これらの工程をつぶさに観察して、それをイメージできるようにし、

 風魔法等でこの工程を実現できるよう、練習する。


 魔法はイメージなので、この工程を頭で理解しようとしても、

 なかなか魔法が発動しない。


 このように目に見える形で製粉されていくとイメージしやすく、

 魔法を効率的に発動できるようになる。



 こうして、非常に質の高い小麦粉を手に入れられるようになった。

 現代でも異物や表皮の除去に製粉屋は奮闘しておられる。

 この世界では魔法チートのお陰で、より簡単に質の高い小麦粉を入手できる。



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