15 気の訓練
初投稿です。未熟者ですので、誤字・脱字等ご指摘いただけると幸いです。
【気の訓練】転移元年4月~
俺は剣道と空手を学んできた。それぞれ2段、初段である。
前世ではそれなりに強い、という程度である。
ただ、稽古を続けてきて日々取得しつつあったのが、『気』の察知だ。
漫画かよ。と思われるかもしれないが、気の察知訓練のある格闘技が多い。
後ろから攻撃をよけたり、目隠してやりあったりする稽古だ。
俺は特別そういう稽古をしてはいないが、気の察知ができる。
有用なのは、『起こり』に気の変化が現れることで攻撃を察知できることだ。
『起こり』、つまり初動を隠すことは非常に大切である。
格闘技を少しかじった人なら、素人の初動を簡単に避けることができる。
また、カウンターもあて放題になる。
『起こり』は目に見える形で現れる。
例えば微妙な筋肉の動きだったり、フォームの乱れだったり。
オレは、気の乱れで相手の攻撃の起こりを察知できるようになった。
高段者ほど気の起こりを隠す訓練を意識的・無意識的に行う。
特にスポーツ格闘技ではなく、実践的な武術ほどそうなる。
命がかかっているか、それに近い状態で稽古したりするからだ。
俺はこの世界にきてから、気配を隠す術がうまくなった。
世界樹を少し離れると、魑魅魍魎の世界になるからだ。
この気配を探るのがべらぼうに上手いのがウニャだ。
たぶん、1kmぐらいなら平気で探索する。
アクティブじゃなくて、パッシブの方でだ。
つまり待ちの態勢で生き物の存在を探知する。
相手が敵かどうかはわからないが、攻撃的な存在かどうかはわかるようだ。
ウニャはいつもオレのフードに隠れている。
危険を察すると、尻尾を素早く振る。
そうすると、オレも臨戦態勢に移る。
気のコントロールとともに、この世界で身についたのが魔素のコントロールだ。
魔物・野獣に関わらず、敵は魔素の揺らぎにも繊細な対応をする。
魔物の場合はむしろこちらのほうが大切かもしれない。
常時魔素レーダーのようなものを放って敵を索敵しているようなのだ。
しかし、そのような行為は逆に魔物を察知しやすい原因となる。
こんな映画が前世にあった。
潜水艦でレーダーをうったらそばに敵がいて爆雷攻めにあったという内容だ。
索敵レーダーは諸刃の剣だ。
俺も魔素レーダースキルをもっているが、滅多に使わない。
バレてしまうからだ。
対して、気の索敵は常時できるようになった。これだと相手にばれない。
アクティブとパッシブの差だ。
なお、オレは敵の強さを見るのに鑑定よりも闘気を重要視している。
ステータスが高くても戦う気のない奴は弱いし、その逆もある。
極力、その場その場で敵の強さを直感的に感じようと考えている。
もちろん、鑑定を欠かしたことはないが。
というか自然に目の端に現れちゃうんだよな。鑑定。
あれだ。ターミネータでシュワちゃんがやってたようなやつだ。
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