第五話 魔界出発と邪神との出会い
第五話 魔界出発と邪神との出会い
《3,2,1進化完了しました。余剰経験値によりレベルをアップレベルが10になりました》
俺は冷たい床の感覚に、意識を覚醒させる。
進化は・・・完了したのか。
名 無し
種族 吸血祖
レベル 10
HP 20000 MP 25000
筋力 90000 耐久力 70000
抵抗力 55000 素早さ 45000
体力 80000
スキル
吸血 魅了 蝙蝠化 身体操作 戦闘術LV:MAX 刀術LV:MAX 狂気 見切り 気配察知 進化促進 血液武器作成 心眼 複製 高速移動 炎完全耐性 炎魔法 大罪の瞳 全属性耐性 神聖無効 陽光耐性《大》
特殊スキル
戦闘者
究極スキル
月夜之王
称号
悪魔 転生者 帝を殺したもの 強者喰い 太陽に嫌われし者 進化したもの 吸血鬼 ダンジョン攻略者 窮極を得し者 神に近きもの
この、究極スキルとやらが吸血祖の他者の持ちえない力を獲得する、というものか?
究極スキル月夜之王・・・他者に持つことができない最高位のスキル、神になるための必須条件であり
権能を獲得する
権能
月夜支配 戦況操作 空間操作 思考展開 界域創生
月夜支配・・・月夜に置いて無類の強さを発揮
戦況操作・・・戦闘の状況を客観的に確認し最適な行動を起こすことができる
空間操作・・・空間を操作し結界や刃の創生、転移阻止などができる
思考展開・・・思考を6660000倍に加速、演算領域を最大100まで分割できる
界域創生・・・自身の最大の長所を付与した世界を一時的に創生する
はぁ!?
神に至るための必須条件?
吸血鬼の祖は神だったのか?今の神とは違うのかもしれないが。
それに権能も俺にとって有用としか言いようがない。
特に月夜支配、吸血鬼の俺はほとんどダメージを受けなくなったとはいえ日中の行動は制限がかかる。
そのため、夜に活動するしかないがその時つきさえ出ていれば大幅に強くなれるのであればレベリングも楽になる、まさに俺にぴったりのスキルだ。
他のスキルも凡庸性が高そうだし重宝できる。
おっと、興奮しすぎたかもしれない。
それに忘れていたがステータスの数値の方もえぐいことになっているな。
鬼王のステータスに+10000~15000ぐらいされている。
これなら、ある程度命の保証は確保できただろう。
《攻略者の悪魔系所属種族であることを確認、特殊報酬が授与されました》
ん?
特殊報酬?
その声が聞こえたとき目の前に禍々しい鍵が現れた。
漆黒で、鈍く光り少し持ち手がひねくれ曲がっている。
これは?
魔界門の鍵
ランク???
悪魔系魔物が魔力を込めると魔界門が出現し開くことができる
ランク???って何だよ、これ。
まあ、魔界の鍵ってことは分かるが。
それに、外に出ることもできないしな、魔界に行けば進化もできるだろうし・・・。
そう考えた俺は、鍵に魔力を籠める。
鍵が、ほんのりと光始めたかと思うと目の前に巨大な門が現れた。
重厚で、いかにも重そうだ。
だが、押してみると発泡スチロールの箱ぐらいの重さしかない。
拍子に消した俺は一気に扉を開き中に入る。
ギャアギャアギャアギャア
グェェェェェェェェェエエエエエエエエエエエエエエエエエエ
気持ちの悪い音が周囲にこだまし、視界は暗い。
空は暗褐色で光は一切差してこない。
・・・ここが、魔界か。
不気味な気配とは裏腹に俺は少し拍子抜けしていた。
魔界って、もっと殺伐として炎がいたるところで立ち上がってるイメージだったんだがな・・・
俺が経っているのは暗い森の中、だが、俺のイメージはすぐに何者かから暗殺されるようなのを予想していた。
だからこそ、少し拍子抜けして気を緩めてしまった。
そう、緩めてしまったのだ。
俺の魔界への第一印象は少し平和、だが俺のイメージ通りだったのだ、魔界は。
シュッ
そんな音がして振り返る。
その習慣には俺の眼前に刃が肉薄しており・・・・
ドシュッ
勝負は一瞬。
勿論勝者は俺だ。
目の前に来た刃を、半身でよけ鬼王の大太刀を振るう。
ドサッと音がして相手の魔物?は絶命する。
名 無し
種族 下級悪魔
レベル17
HP 9000 MP 15000
筋力 7800 耐久力 8000
抵抗力 9900 素早さ 20000
スキル
隠密 気配隠蔽 一撃必殺 暗殺術LV:7
称号
下剋上 暗殺者 下級悪魔
悪魔だったのか。
だけど、下級のくせに随分と強いな。
鬼王と戦った時の俺より強いステータスだぞ。
だが、気配を探ってみると未だに30体以上のこれと同じ奴が隠れている。
だが、身の程知らずなのか、馬鹿なのか仲間を倒した俺に向かって一匹ずつかかってくる。
一匹一匹相手にするのは面倒だな、いいスキルはないか・・・?
探ってみるととあるスキルが目に留まった。
《蝙蝠化》
吸血鬼特有のスキルで、意識を分割し何体かの蝙蝠になることができるステータスは全て、元の10分の1になるが・・・
それでも、小型で俊敏であるため次々と倒していく。
そして狩り終わるころには。
《レベルが20になりました》
レベル20に到達し、更に・・・
「これは・・・神殿か?」
そう、まさに神殿と呼ぶべき造形をしたそれがそこにあった。
勿論、真っ黒で模様は禍々しいが・・・
『やあ、吸血鬼君。いや、六条崩、といった方がいいかな?』
そんな声が・・・聞こえた。
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