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美受肉してしまった! ~俺の異世界魔法少女伝~  作者: 於田縫紀
プロローグ

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第5話 同性だから問題ない

「もう手を離して目を開けていいよ」

 2人は目を開ける。

「えっ、えーっ」

 サリナはそう言って固まった。

 どうも驚くと固まるのがサリナの習性らしい。

 一方カタリナは固まることもなくあちこち見回している。

「ここ何処? お姉ちゃんのお家? 散らかっているね」


 ぐさくさっ!

 確かに無茶苦茶散らかっている。

 元々散らかっている上にあちこち家捜ししたからだ。

 本だの資材だのガラクタだのが床上に放置しっぱなし。

 一応魔法で埃やゴミは焼却処分してあるけれど。


「ごめん、ジョアンナお姉ちゃんは片付けるの苦手なんだ。後で片付けるからまずはお風呂行くよ。お風呂は片付いているから大丈夫」

 若返る前の俺も風呂が好きだったらしく、そこそこ広くて快適な風呂がある。

 お湯タンクとシャワーと浴槽と洗い場と排水溝という造りで、お湯は魔法で供給するのが前提だけれども。

 なお浴槽の広さは充分に3人が足を伸ばして入れるサイズだ。


「こっちよ」

 まだ固まっているサリナをつんつんと指先でつついて復活させ2人を奥へ案内。

 洗面所と脱衣所を兼ねたそこそこ広い部屋へ。

「ここの棚に着替えと脱いだ服を入れてね。タオルはあるのを適当に使って」

 本当は2人が脱ぐところを観察したいがここは我慢。

 準備のためにさっさと脱いでタオル数枚を持って風呂場へ。

 魔法で浴槽とタンクにお湯を入れる。

 ついでにストックしてある精油を浴槽に数滴垂らせば完璧だ。

 この辺だけは以前の俺グッドジョブ。

 実際風呂は色々いい感じだ。

 石鹸も髪用のトリートメントも身体洗い用の柄付きブラシも揃っている。

 洗面器と椅子も用意してあって準備万端だ。


 サリナとカタリナが入ってくる。

「凄い、これはお風呂ですか」

 サリナが硬直しかけたが今度はすぐ回復した。

 2人とも無防備に全身をさらしていていい目の保養になる。

 でもあまりじっと見ているのは同性でも変だよな。


「そう。順番に洗うから。まずはカタリナからここに座って」

 まずは小さい方(オードブル)を風呂の椅子に座らせる。

「それじゃ開けていいというまでぎゅっと目を瞑っていてね。大丈夫かな」

「うん、大丈夫」

「よし、じゃあそのまま我慢していて」

 シャワーを頭からかけ、身体を流す。

 更に上、髪の毛から順番に石鹸で洗う。

 視界と指先からの感触に神経を集中させる。

 なかなか触り心地が良くてずっともみもみさすりさすりしていたくなるが我慢。

 シャワーで石鹸を流せば肌がつるつるだ。

 リンスを髪の毛全体にのばしてさっと流し、頭と顔をタオルで拭けば完成。


「よし、目をあけていいよ。よく頑張ったね。目は痛くない?」

「大丈夫」

「それじゃお風呂に入って待っていて」

 お風呂へ入る後ろ姿をじっくり観察。

 うん、やっぱり可愛い。

 肌も洗うだけですべすべになるしもちもちだし。

 お尻なんて思わずガブリとやりたくなる。

 でももう少し肉をつけた方がいいな。

 幼児期の終わりのぷりぷりもっちり感が足りない。


 さてメインディッシュ……じゃなくてサリナの番。

「じゃあサリナ、ここに座って」

「自分で洗えますから。ジョアンナお姉ちゃんに申し訳無いし」

「駄目。ここにはここの洗い方があるんだから」

 悪いが獲物を逃すつもりは無い。

 それに俺に触られたくない訳では無く単に遠慮しているだけ。

 だから容赦無くサリナを椅子に座らせ俺は背中側に回る。

「それじゃ目を瞑っていて。全身洗うから」


 サリナの髪は長いから最後だな。

 そんな訳で首から下を先に洗う。

 やっぱり指先と視界から流れる映像に神経を集中させてだ。

 この年代特有の少女の身体ってやっぱりいいよね。

 子供から女に成長するその蕾の青さが美味しい。

 でもちょっと痩せ気味かな。

 もう少し肉付きがいい方がもみもみさすりさすりして美味しい。

 これも悪くはないけれど。


 他人の身体にタッチするのは萌えるし気分的に勃つ。

 でも勃つモノがついていないからきっとセーフ。

 やっぱり若いから肌もちょっと洗うだけでつるつるになる。

 脇の下も二の腕も両足も足の間もしっかり手でもみもみしつつ洗って流して。

 最後に顔と髪を洗い、髪をトリートメントする。

 サリナは髪が長いからブラシした後ささっとまとめてタオルでくくってやる。 

 もう一度じっくり脳裏のカメラに映像をおさめて完成、御馳走様でした。


「じゃあサリナもお風呂入って。あとカタリナ、暑くなったら適当にお風呂から出て冷めたらまた入って調整して」

「ありがとうございます」

「うん、わかった」

 本当はもっと感触を味わいたかった。

 でもここは我慢だ。

 獲物は逃げないしチャンスは毎日ある。


 どうも俺の胸が通常よりちょい張っている気がする。

 乳首も立っているし。

 なるほど性的に勃つと女子の場合この辺が変化する訳か。

 そんな事を考えつつ自分の身体を事務的に洗う。

 自分の身体じゃ女子の身体でも全然萌えないし勃たないしな。

 そんな訳でさっさと洗い浴槽へ。

 うん、やはり目のいい保養になる。

 でもやはり2人をじっと見ると流石に同性でも変質者扱いされるよな。

 だからここは極力自然さを装っいつつ観察だ。


「どう、このお風呂は」

「気持ちいいです。ありがとうございます」

「カタリナも初めて。川で洗ったことはあるけれどそれより気持ちいい。でもちょっと暑い」

 そう言えばちょい熱めかもしれないな。

 子供は体温が高いから若干ぬるめの方がいいかも。

 そんな訳でちょっとだけ浴槽内の水温を下げる。

「もう少し温まったらあがろうか」

「うん!」

「わかりました」

 取り敢えずお風呂は毎日の日課にしよう。

 これくらいの役得はあってもいいよな。


 さて、そんな至福の時間を味わった後。

 俺は絶望を味わうことになった。

 身体を拭いて髪の毛を魔法で乾かして、服を着ようとした時である。

 サリナ達のお母さんの服、身長的にはちょうど良かった。

 肩幅もちょうど、腰部分はちょっと大きいけれど紐で調整すれば問題ない。

 問題は胸部分。

 明らかに俺とサイズが違う。

 一回り二回り三回り……まだまだ足りない!


 俺は元々男だったし巨乳愛好家でもなかった模様だ。

 そうでなければサリナとお風呂に入って萌えたりしない。

 でも自分の胸が明らかに貧乳というのはショックだ。

 ショックというか、絶望。

 念の為魔法でサイズを確認したところ、なんとサリナにも微妙に負けている!

 胸筋を鍛えた方がいいだろうか。

 うん、この服は精神衛生上良くない。

 諦めよう。


「ちょっとサイズが合わなかったみたい。だから今日は自分の寝間着を着るね。折角出して貰ったのにありがとう」

 ちなみに寝間着とは黒猫さん着ぐるみのオーバーオールである。

 これとジャージ、コートは呪文では無く通常の服と同様に着用するスタイル。

 デザインがちょい恥ずかしいけれどやむを得ない。


「ジョアンナお姉ちゃん黒猫さん、可愛い」

 カタリナに言われてしまった。

「明日、シデリアの街に行ったら普通の服を買うね」

 ああ悲しい、色々と……

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