これからの方針
「とりあえずここじゃ目立つから場所を移動しましょう」
と俺はしのぶに腕を引っ張られるがまま歩いていった。
たしかにさっきからこちらをみてザワザワと周りが話しているのがわかる。その話の中に
「ねぇ、あれしのぶ様じゃない?」
「えっ、うそーでもこんなところにあの騎士さまがいるわけないじゃなーい」
とコソコソと話しているのがわかる。
騎士?しのぶが騎士だと?俺は思わずしのぶに
「お前騎士なのか?」
と聞いた。するとしのぶは「うん、そうだけど」と答えてくれた。いつもは簡単に話してくれないので俺は呆気に取られて口を開けたままぼーぜんとしていると
「くすっ、何その顔。」と笑われた。
か、かわいい
俺は思わずかわいいと思ってしたまった。いや実際美人でかわいいんだけどな。
いきなりだが俺はしのぶのことを10歳から現在18歳までずっと絶賛片想い中である。
一度中学にはいってすぐに告白したのだが
「悠のことをそうゆう風に思えない、ごめん」
と断られてしまった。まぁ薄々男として見られてないってきずいてたんだけどな笑
まぁそんなわけで今まで友達として、生きてきたわけだ。
しかし、しのぶが騎士かー、ということは俺よりだんぜん強いということだよな、うん、
「……。」
ちょっとショックだな。ますます俺のこと男として見られないじゃーんと落ち込んでいると
「ここら辺でいいか」
と人気のない路地裏で足をとめた。
「さてと、まず何から話そうか」
と先にしのぶがきりだした。
「じゃあまず、ここは異世界だと言ったな?さっきでっかいお城が見えたんだがここは王国ということか?」
俺はまず思ったことを質問した。俺がこれからどうなるのかまだわからないがとりあえず情報は大事だからな。
「ここは、ヴァールクラン王国。そしてさっきお前が言ったとおり私はこのヴァールクラン王国の聖騎士の第二位《しのぶ=シンフォニア》だ。」
ん?もしかしてこいつ偉いんじゃね?
こいつについていったら俺異世界で結構いい暮らしできるんじゃね?
と俺はクズな考えをしてしまった。俺はこの先どうなるのやらと思いながらとりあえず
「俺も騎士になりたい‼︎」
と胸をはって言った。