忙し【プロローグ】
それぞれ歌月視点と龍也視点からそれぞれ一話ずついくつもりです。
ジリリリリリリリリリ・・・・・
「ふぁ?・・・・・・・・・・」
ジリリリリリリリリリ・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・」
ジリリリリバンッ。
「・・・・・うるさいし」
眠いと訴える体に鞭打ち起こす。カーテンを閉めていなかったらしく部屋の中は明るい状態だった。
昨日までは学校が無かった俺はまだ今日が休みのような気分のままだ。
「龍也ー朝食ー」
「うぃ〜す」
下からの姉さんの声がしてきたのでいつも通りの返事をする。まぁいつも下まで届いているか微妙なところだけど・・・・。
俺はとりあえず洗面所で顔を洗い、髪の毛を整えてから朝食の待つテーブルへ向かう。
「おはよう。姉さん」
「はい、おはようって!?龍也が身支度をしてから来た!?」
「俺ももう高校生になるんだぜ?しっかりしないとだろ?」
「そうだね〜我麗しの後輩よ」
「・・・・・・」
「・・・・・あれ〜なんか白い目で見られてるんですけど〜」
「よろしく!先輩姉さん」
「・・・・・・」
「・・・・・あれ?今度は俺の番っすか?」
「「・・・・・」」沈黙。
これから約10分微妙な空気のにらめっこをした俺と姉さん。なにやってんだかなぁ。
10分続いた『微妙な空気でにらめっこ』を先に終わらせたのは姉さんだった。
「あ、そういえば。私は生徒会でもないからいつもより遅くにいっていいんだけど龍夜は新入生だよね?」
「あっ」
そう。今日は高校の入学式。在校生は入学式には参加しない。参加するのは生徒会のみなさんぐらいだ。
『東雲学園』(しののめがくえん)の入学式は新入生は入学式をした後各クラスに分かれてまぁ色々あるわけだ。その色々を在校生の新2・3年生はクラス替えによってあるわけだ。よって、新2・3年生はその色々にしか今日は用が無いため、新入生の入学式分遅れて行っていいわけであって・・・・あぁ!!こんなことしている間に遅刻するぅ〜!!
「やべぇひゃやきゅたべちぇいかにぇえと!」
「食べながらしゃべらない」
「んっごくん。ごちそうさま!」
「はい。お粗末さまでした」
俺はかばんを持つと急いで家を出る。
遅刻する〜〜〜〜!!!!
高校入学式。忙しい朝を迎えた俺こと、綾野龍也(あやの たつや)だった。
たつやだぜ?りゅうやって読むなよ・・。
どうぞ感想とかくださいな。