2 一章 パート22
ページを開いて頂きありがとう御座います。
パート22です。
二日目の始まり。久慈川が宮本がそしてマイクが動き出す。
ホームルームを待つ教室。下らない会話をする生徒たち。ただ何故か昨日あれだけ淡泊な態度で接していた加賀谷翔がピンポイントで宮本の席の前まで来ていた。
(先生遅いな。どっかで寝てんのか?)
加賀谷の前で適当な思考を巡らせ相手にしない。
何故か?
加賀谷は自身のことを話さず相手を引き立てる手法を取るからだ。
「宮本君どうして目線は合わせるのに話そうとしないの?」
「さぁな? 強いて言えば人と話す気がせんだけや」
「じゃあ、問題無いね。今、人と話していないから存分に話して良いよ」
駄目だ、あしらえない。
「んじゃ、お前のこと話してくれたら話すわ」
「良いよ、それじゃ……」
加賀谷が話そうとした途端に扉が開かれ中断された。
「おう悪ぃ、ちょっとあってな」
久慈川が軽く謝罪をすると生徒たちから冗談交じりのブーイングが飛んで来る。チャラけた人柄なのか二日目にして生徒から親しみを持たれているようだ。
「分かって、せっかちだな。目で主席取るから席に着け」
まだ一度も席替えしていないので出席簿そのまま確認すれば直ぐ終わる。
「よーし、今日の連絡は特に無し。以上!」
かなり適当なホームルームだったが一限目開始の五分前に終わらせることが出来た。
(早! それにええ加減、しかも扉閉めてかへん。最高やな! 先生)
一限目の授業の用意をしなければならないのだろう。とてつもなく洗練された技術、多くの人間をまとめる話術、とても真似できる部類では無かった。
・
同時刻、教室へ向かうマイクのスマホに電話が掛かる。
「もしもし、今忙しいんですけど。葛飾さん」
『わぁってる。手短に済ませっから』
相手は葛飾駿介だ。
「相変わらず強引な人ですね」
『お前に頼みたいことがあってな。頼めるか?』
「あなたにはお世話になってますから。それで、もしかして例の件ですか?」
例の件という言葉に葛飾は手間が省けたと言わんばかりに笑う。
『お前には……』
「ええ、一人は大丈夫ですけど、それじゃもう一人の方は?」
『安心しろ。あいつにはデバッガーをつけてある』
「『デバッガー』? 俺の知らないところで何か手を回してるみたいですね。分かりました。注意しておきます。それじゃ授業ですので俺はこれで」
やや疑問は残るが通話を切って廊下を歩いて行った。
「ナンパの途中なんだけどな俺……日本まで来て女の子を獲得出来ず帰国とか恥だ! 全世界のアフリカ系の恥だ!」
そして、不満を零しながら……
一章はこれで終わりです。
二章はしばらく生徒で視点で進展します。
高等部は留学生がいるのでそれぞれの国の考え方の違いから衝突したりします。
どちらが正しいかなんて誰にも決められないのかもしれません。私はただ自身が調べたことを軸に展開させていきます。
次回は随時投稿致します。




