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プロローグ

 僕──佐々木千尋は、校舎裏に呼び出されていた。

 (嫌な予感がする……。)

 春先のはずなのに、背中に嫌な汗がにじむ。

 喉が渇いて、唾を飲み込む音だけがやけに大きく聞こえた。。

 目の前に立っているのは、肩に届かないくらいの黒髪の女の子。

 小さい頃から毎日見てきた、見慣れすぎた顔。

 ──幼馴染で、人生で初めての彼女。

 超絶の美少女(私見)で、とっても大好き。当たり前だ。

「急に呼び出して、どうした?」

 できるだけ平然を装って言ったつもりだった。

 実際は声が裏返りかけていたし、たぶん顔にも出ていた。

 彼女は俯いたまま、指先をもじもじと絡めている。

 表情は暗い。

 それだけで、胸の奥がざわざわと嫌な音を立てた。

 しばらくの沈黙のあと、彼女は意を決したように顔を上げて──

「千尋くん……別れよ」

 一瞬、言葉の意味が理解できなかった。

「私、他に好きな人ができたの」

 テレビや本で何百回も聞き飽きた台詞。

 ありきたりで、陳腐で、どうでもいいはずの言葉。

 それなのに──

 その一言で、僕の世界は、音を立てて崩れていった──



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