第二十章:「味覚の迷宮~それぞれの再起と修行~」
大料理戦争の前半戦、
ヒカリたち継承チームは思い知らされる。
──「自分たちの料理には、まだ“何か”が足りない」──
料理の腕は通じても、魂が揺れない。
味に勝っても、心に響かない。
中華帝国の重みと、羅 飛天の“絶対味覚”の前に立ちすくむ仲間たち。
そして、それぞれが己の限界と向き合うべく旅立つ。
ヒカリ:『塩の道をゆく』
「どうして“普通のラーメン”が、あんなにも美味しいんだろう」
──その問いの答えを探すべく、ヒカリは**塩専門の孤島「シオノシマ」**へ。
そこに住む伝説の調味師・潮見のおばばとの修行が始まる。
潮見
「塩はな、主役じゃない。でも、いないと物語が始まらん」
ヒカリ
「つまり……味の“文脈”?」
潮見
「そういう小賢しい言葉は捨てろ。舌で読め」
→ 海塩、岩塩、藻塩…全種類を舌で識別する地獄の“塩盲テスト”に挑む!
リンミン:『炎を鎮める旅』
──自らの“辛さ”が通じなかったことに、心が揺れるリンミン。
「私の料理、ただ痛いだけだった……?」
彼女は麻辣革新派から離れ、四川盆地にある伝説の古都・**重味**へ。
そこには、“辛くない麻婆豆腐”を極めた男がいた。
老師・和園
「辛さは、味じゃない。“感情”だ」
リンミン
「感情……?」
→ 味覚を通して「怒り」「悲しみ」「希望」を料理に込める“感情辛覚法”の修行に入る!
ライスバーグJr.:『餃子は語る』
──餃子鉄衛派の裏切りによって、自身の出自にも疑問を持ち始めたライスバーグ。
「オレの料理って…本当に誰かを救えてたのか?」
彼は黙って厨房を去り、“山の上の小さな食堂”で住み込み修行を始める。
師匠はかつて、餃子鉄衛派に敗れた孤高の料理人、蓬莱軒の老店主。
老店主
「餃子は、口を閉じる。だが、言葉より雄弁だ」
→ 修行はひたすら「毎日違う具材で、無言で餃子を出し続ける」地味系地獄コース。
→ 客が“ありがとう”を言った日、彼の中で何かが変わる。
シノブ:『宮廷を捨てて』
──燕 紫鈴に「お前の料理は完璧だが、心が空っぽ」と言われたシノブ。
完璧であることを求める自分に、疑問を抱く。
「私は……誰のために料理を作ってたんだ?」
彼女は、かつて捨てた実家がある片田舎の旅館へ戻る。
そこにいたのは、昔厳しかったはずの祖母だった。
祖母
「“整いすぎた味”は、疲れるんだよ。家庭には、雑味がいるの」
→ 包丁も火も使えない。家族だけの素朴な料理を、一からやり直す日々。
→ “味の不完全さ”が、家族の絆を育てるという気づきを得る。
アルベルト:『真なるうま味を求めて』
──海鮮外資派の中で、グローバルを武器に戦ってきたアルベルト。
だが、羅飛天の“絶対味覚”の前に自信を喪失。
「世界の技術を集めても、届かない壁がある……?」
彼は単身、**深海料理の研究施設“アンフィビオ・ラボ”**へ。
味覚に必要な“第六のうま味”を求め、危険な海洋食材に挑む。
助手
「この魚は…味覚が消えます」
アルベルト
「ならば、俺が味を生み出す」
→ “記憶に残る味”を再現する「追憶調理」のスキルに目覚める!




