飯食いてぇ
ギャグよりです
「おらぁ床に伏せやがれぇ!」
そういうと覆面を被った腹が出た男がバンバンと拳銃をバンバンと天井を撃った。
そして撃った弾はフリルの形をした照明のチェーンに当たりチェーンが切れて横にいたショットガンを持った仲間らしきガリガリ細覆面男の頭上に落ちてきた。
「わぁーー」
ガシャーーン
ー
ーー
「今日もコンビニ飯か〜」
と夕日が差している高校の帰り道
高校生2年の俺
天乃 剛は
現在訳あって今年から独り暮らしをしている。
実家が神職に務めているのだが、思春期真っ只中の俺は親父と喧嘩して出て来た。
ホントに……はぁ〜〜
思い出しただけでもムカついてきたぜ…
「さっさとコンビニ寄って帰ろう」
バンバン
近くで銃声が聴こえた気がした。
「ん?」
銀行か?
シャッターは閉まっているが中から大声で「わぁーー」と言う声が聴こえた。
剛は振りかぶりシャッターを叩いた。
バン!!とシャッターを叩く音がなり引き、中から「なっ何なんだ?」と焦ったような声が聴こえる…そして剛は……
「いってぇ〜〜」
まぁ普通に痛かった。
手が赤くなっていた。
「アニメとかだとシャッターが吹き飛んだりブッ壊したりして助けに行けるのになー」
と呟いていたら
中から「オラァ!起きろ起きねぇとブッコロスゾ!」と怒鳴り声が聴こえてきた。
「マズそうだ、壊してでも助けに行かねぇと!」
そういうと数歩後ろに下がりタックルをしようとしていた。
その時、急に「何故か」ゆっくりとシャッターが空き始めた。
「また俺の闘気で影響が出てしまったか。」
と、キメ顔をしていた。
入り口は開きっぱなしというより壊されている状態だったので
シャッターが上がれば容易に現場まで行けた。
ー
ーー
「っち気絶してやがる」
金は盗った、仲間を捨てて行っても良いが口を割られると色々面倒だ。
そして腹の出ている覆面男はガリガリ細覆面に銃口を向けた。
その時
「ちょーーー!っと待ったぁ〜〜!」
と剛が盛大にカッコつけながら登場した。登場したのだ。何となくダサいポーズを取りながら
「(ふん!決まっった!!)」
腹の出ている覆面は慌ててに剛に銃口を向けて
「(なっ何だ、この微妙にカッコいいポーズは)」
腹の出ている覆面は
微妙にダサいポーズをカッコいいらしい、一瞬気がそれてしまったが
「お前、動くと撃つからな、本当に撃つからな」
と震えながら銃口を剛に向けて怒鳴った。
「そうか、なら撃てよ」
とドヤ顔で腹の出ている覆面に言い放った。
「(うっっ撃てねぇ、クソ!)」
腹の出ている覆面は高校生の少年に涙を流しながら急に遠い目をして自分語りをし始める…なんで?
「俺ぇは、よぉー、ちぃせぇー頃からなんっのっ、取り柄もなくてぇよぉー、大きくなったら俺にも超能力が使えるよぉになって世界を変えられる程のスゲぇ奴になれるって思っててんでぃ」
そして鼻を啜る腹の出ている覆面「……あっ、うん。」呆然と聴く剛、そしてそれを見て呆然としている銀行職員達。
状況が良くわからない、ストーリーテラー。
「この世の中じゃあ、超能力使えるだけで、チラホヤされるじゃねぇか、そんでぇよぉ俺にも超能力があるんでぇい」
そう言って鼻水ズルズル腹の出ている覆面は右手を剛の方へとみせた。
剛は警戒する!
この世の中には超能力という超常の力が使える者がいる。
その中には炎や雷、果ては重力を操る奴までいる。
剛は、じっと攻撃が来るのを警戒して手をじっと見ていた。
見ていた……すると!奴の右手人差し指が妙に揺れていた。凄い震えていた。
………あーーー奴の能力が解った気がする。
「へへっ兄ちゃんのその呆れた顔…俺の能力がわかったようだなぁ。」
銀行職員達は遠くで何か気付いておらず蒼白な顔で、腹の出ている鼻水が覆面マスクに染み付いた男を見ていた。
「俺の能力は…」
職員達はゴクリと固唾を飲んだ。
「右手の人差し指がボタン連打しやすくなる【vibration index finger】だ!」
「(なっなっなんだってぇーー)」と
心の中では盛大に驚いた剛だったが何となくこの残念系なポチャ覆面おっちゃんが可哀想な気がしてリアクションはやめておいた。
【vibration index finger】
つまり、振動する人差し指。
あっ、うん。
なんか可哀想な気がしてきた
鼻水付き過ぎて、いつの間にか覆面取っちゃったポチャおっちゃんが続けてこう言う
「へっゲームにだって役に立たねぇんだぜ、なんたって人差し指だからな、コレが親指ならこんな事にはならなかったのによぉ」と、また遠くを見つめていた。
そして
「あんちゃん俺の負けだ、負けたよ俺なんかとは根性が違うアンタは立派なヤツだよ」と銃を落とした。
その時、銃は床に落ちた衝撃でハンマー(撃鉄)が落ちてしまい剛に向かって弾丸が発射された。
すると、剛の眼前30cm付近で弾丸は天井へ向かって飛んでいった。
元覆面ポチャおっちゃんは犯人なのに剛に向かって行き「大丈夫か兄ちゃん」と心配した、そして剛は「あっ俺最強なんで」と笑顔で返事した。
その時犯人は
剛の後ろから透明な白髪美人女性が、剛の肩から抱きつくように『見えた気がした』