表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
(仮)高みを目指す冒険者  作者: つるつるりん
1/4

プロローグ前編

 

「ロイド君、ここはあなたみたいな子供が来るところではありませんよ

 もう少し大きくなってから来てくださいね」


 ここは冒険者ギルド

 酒臭い大人たちが一日中騒いでいる場所だ

 そこに14歳になったばかりで少し汚い姿のロイドが受付嬢に追い返されていた


「俺だってゴブリンだって倒せるのに

 字も読み書きできるのに

 俺はもう子供じゃないのに、、、」


 子供だと言われたことが悔しくて泣きそうになる

 入ってから帰るまでに浴びさせられる罵声もさらに悲しくなった

 悲しくなるにつれ、今までの生活がフラッシュバックしてくる



 気が付いたらスラム街で住んでいた

 お世辞にもきれいなところとは言えないが、スラムに住んでいる子供や住んでいた冒険者たちが世話してくれたおかげで死なずに生きてこれた

 そんな事情もありここに住む子供たちはみんな兄弟みたいになっている


 他の子供たちと同じように町のごみを集めたり、弟、妹たちの世話をする生活をしていたある日

 冒険者になってスラム街を一緒によくする夢を分かち合った親友が病気で死んだ

 様々なところに頭を下げに行ったが、お金がないために助けられなかった

 悲しかったが、あいつの分も冒険者で稼ぐぞ、高みを目指すぞという決意が固まった


「兄ちゃん、俺に剣を教えてくれ!

 兄ちゃんみたいにここのスラム街の兄弟たちのため、冒険者になりたいんだ!!!」


 冒険者の兄ちゃんたちに生きる術を教えてもらうため剣を教えてもらいにいった

 最初は断られたが自分の決意を伝えると隔週で教えてもらえるようになった


「最初この木刀で素振りをしておけ

 コツは力任せにしないこと

 丁寧にコツコツと練習しろ

 それができたら敵をイメージして動きながら剣を振れ」


 そう言われたので、コツコツ空いてる時間をすべて素振りにささげた

 時には疲れすぎてやる気がなかったり、街のチンピラに笑われたりと挫けそうになった時もあったが、そんな時はいつも親友の顔が浮かんだ

 そのおかげで立ち止まることなく毎日素振りやイメージの練習ができた


 10歳になった頃には木刀でゴブリンを倒せるようになっていた

 それを兄ちゃんに伝えると


「次は魔法を教える

 剣もまだまだだが、ずっと挫けずゴブリンを倒すことができたんだ

 魔法を少し覚えるだけで冒険者になった時に楽になるぞ」


 と言われ身体強化の魔法や、生活基礎魔法の火や水生成の魔法を教えてもらった

 これがすごく難しかった

 これには兄ちゃんが感覚で使ってたというのもある


 手こずっていたら次の日、冒険者仲間の女の人を連れてきてくれた

 その人の教え方がよく、比較的すぐ覚えることができた


「これを覚えたらあとは毎日使えなくなるまで使い続けなさい

 そうすると魔力が増えていくわ

 魔力はあればあるほどいいもの」


 よくよく聞けば、兄ちゃんに魔法を教えた人でもあり、パーティメンバーらしい

 兄ちゃんよりも覚えが早いと褒められた


 14歳になる頃には同い年の子たちよりはかなり強くなっていた



 ずっと準備してきたのにギルドから追い出されて何も言えなかった自分が情けない

 こんなんじゃスラム街に帰れないと思っていたら


「おい、坊主、こんなところでどうした?

 ギルドは泣き虫が来るようなところじゃないぞ」


 どこかで聞き覚えある声が外のほうからする

 顔を上げてみるとそこには兄ちゃんたちがいた


読んでいただきありがとうございます

もしこの物語が面白い、続きが気になると思った方はぜひ評価、コメントよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ