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双子の流星  作者: はぎま
南へ
9/38

鉄壁のブル・ガースト。

 


『ブルルルル!』

「ひぅっ!」


 リゼルを真っ直ぐに見据える闘牛が蹄を鳴らし、ゆっくりと歩く。

 次第に足の回転が速くなり、リゼル目掛けて角を突き出し突進。


 リゼルの行動はもちろん迎え撃つ…訳では無く…


「――ぎゃぁあああ! 恐いぃぃいい!」


 空に逃げる。

 魔物の威圧感、殺意、闘志…

 とても真正面から対峙出来るものでは無かった。


≪あれはブル・ガーストって魔物だ。落ち着いて対処すれば倒せる≫


 恐怖に鼓動が速くなり、額からは汗が流れ…目から涙が溢れる。

 ただただ恐い。

 一般的には最弱のゴブリンから慣らしていくものだが、いきなり闘牛の魔物…ブル・ガーストは難易度が高かった。


「カイ!」

≪どうした!≫


「逃げよう!」

≪頑張れ!≫


 リゼルがムスーッと口を尖らせ、イヤイヤ頭を振っている。

 今は大人の姿なので、駄々を捏ねる姿が大人げなく見えた。


 中身は普通の女子なのは解っているが、ここで逃げたら逃げ癖が付いてしまう。カイは心を鬼にしてリゼルを闘わせようと奮闘。


「ふぇぇえ…恐いよぉ…」

≪リゼル…空に居れば攻撃してこない。だから空から攻撃すれば大丈夫だ!≫


「……ほんと?」

≪あぁ、見てみろ。何もしてこないだろ?≫


 リゼルが恐る恐る下を見ると、こちらを睨んで動かない闘牛が見えた。

 遠距離攻撃を持たない様子。

 リゼルの顔に少しの安堵が浮かんだ。


 ふぅーっと深呼吸。

 広げた右手を上に、左手を下にブレスの構え。


 緋色の炎が発生。

 凝縮し一気に解き放つ。


「……焼肉になれ…スカーレットブレス」


 緋色のブレスが広範囲に放たれ、闘牛もろとも周囲を炎で包む。

 周囲の木々に燃え移らないように炎を操作。


「……」


 眼下に広がる炎の海。

 生物は生き残る事が難しい環境。

 周囲の景色が歪む高温地帯。


 その中で…


 闘牛は無傷で立っていた。


「……カイ…効かないんだけれど…」

≪あぁ…多分防御力を上げる竜星だな…≫


「……竜星って言うから竜人しか使えないんじゃないの?」

≪いや…力の塊だから、使おうと思えば誰でも使える。しかも魔物と相性が良い≫


「…先に言ってよ」

後書きに能力値等々の追加をしています。

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