カニチャーハン
カニが夕日に照らされて、赤く光っていた。
カニは片手に甘酒を持ち、一人酒をしていた。
イカが、イカスミパスタとイカの一夜干しを持って泳いで来た。
「いかが?」
イカはカニにすすめた。
カニはイカスミパスタを食べ始めた。
「うむ。うまい!」
タコがやって来た。
「これも食ってくれー!」
タコはたこ焼きを差し出した。
「うむ。これもうまい!」
イカもタコも満足した。
カニは甘酒を飲んだ。
目の前で、イカというタコがもみ合いをしている。
カニはまた、イカスミパスタを食べた。
口から泡を吐いた。
ブラックバブル!
カニはイカとタコが争いをやめるように、何か料理を振る舞うことにした。
カニは、フライパンでご飯を炒め始めた。
次に、蟹を入れた。
「へい!かにチャーハンお待ち!」
カニは、イカとタコにできたてのかにチャーハンを差し出した。
イカとタコは、かにチャーハンを食べた。
「う、うまい!」
イカとタコは仲良くなり、抱き合いながら海に消えていった。
カニは、満足した。
しかし、カニは、不満だった。
酒がないことに…。
「酒だー!」
カニは、酒を要求した。
寺泊の遥か遠方から、鮪が甘酒を持ってやってくる。
「どうぞ、お飲み下さい。」
どんちゃん、どんちゃん
カニは、宴会を始めた。
大将が刺し身を持って来てくれた。
「おっ、やってるねぇ!」
「おう、大将!お前も飲め!」
鮪は海に消えた。
すぐに、鮪は酒を持ってきて大将に差し出した。
どんちゃん、どんちゃん
仲直りをしたイカとタコが抱き合いながら、海から上がってきた。
「私たち結婚しました。」
イカとタコはカニに結婚の報告をした。
「おう、そりゃあ愛でてぇな!飲め!」
カニはイカとタコに酒をすすめた。
イカとタコは酒を飲んだ。
にゅるにゅる
イカとタコが酔っ払って、にゅるにゅるしながら海に消えて行った。
カニは気持ち悪かったので、宴会を抜け出し、サーフボードにのり海へ出た。
「イカとタコ、どんな子供を作るのかな。」
カニは日本海に消えて行った。