空
僕はなんとか、さっきまでいた木のところへ戻ってきた。
(このあたりだったかな)僕は、女の人が寝ていた所を見上げた。
(あれっ?もういない!?)僕は焦った。
(どうしよう…僕は帰れない!?ここから、出られないんだ~!!!)僕の頭の中は真っ白で、ただただ呆然と立ち尽くしてした。
そのとき
『ようっ!帰るんじゃなかったの?』後ろから、声をかけられた。
僕は、サッと後ろを向いた。さっきの女の人だった。
ホッとして、体の力が全て抜け、座ってしまった。
『だ、大丈夫?お化けでも見たか?』女の人が笑っている。
「よ、良かった…!」僕は言った。
『何?どーしたの?』女の人が首をかしげる。
「あっ。えと…。それは、帰り道が分からなくて…。町へ出る道を教えてください…。」僕は恥ずかしかった。
『なんだっ!そんなことね!ってか、そんな広くないけど迷っちゃったんですか?朔くん?』女の人は、笑いながら言った。
「笑わないでください…。えっ?なんで僕の名前知ってるんですか!?」僕は立ち上がった。
『えっと…それは…。あっ!ほらっ。カバンに名前書いてあるじゃない!』女の人は言った。
僕は少し妙に思ったが、カバンには、名前が書いてあるので、納得せざるおえなかった。
「あっ。確かにそうですね。僕は、今川 朔です。中2です。先程は、失礼しました…。」僕は自己紹介をしてみた。
『あっ。それは、私が不機嫌だったから…怒っちゃってごめんなさい。私は、常盤 ゆ…雪那。高2。せつなでいいし、タメ口でいいよ?』せつなさんは言った。
「いや。ちょっと。呼び捨てにするのは…。僕は朔でいいですっ!」僕は言った。
『じゃあ…朔?もう帰った方がいいかもよ?』せつなさんが空を見上げた。僕も空を見上げる。
「うわっ本当だっ!真っ暗ですね!…あの…どっちへ行けばいいですか?」僕は、言った。
『あっ。そうだったね!案内するよっ!』せつなさんは、言った。
「いや。それは、悪いので大丈夫です。」僕は、首をふる。
『町なら近いから、大丈夫だよ?』せつなさんは言った。
「甘える訳には、いかないので。なのでっ!道だけ教えてください。」僕は少し強めに言った。
『じゃあ、分かった。この木に沿って真っ直ぐだよ?』せつなさんは、指を指した。
そこには、確かに。道のように、木ないところがあった。
「まっ、真っ直ぐですか!?」僕は恥ずかしくなった。
『じゃあ、気をつけて~。あっ。また叫びたくなったら、またおいで!』せつなさんは歩き始めながら笑って言った。
「あ、ありがとうございます…。分かりました!さようなら~。」僕は、せつなさんの方を向いた。しかし、そこにはもうせつなさんは、居なかった。
(足はやっ!)
僕は、教えてもらった通り真っ直ぐ歩き始めた。




