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校長の長話

「私はアンドロイドです!」


 そう叫んで男は自らの首を引きちぎるとけたけた笑い出した。

 2秒後死んだ。

 ごめん2秒も無かった。もっと早かった。

 まあ、朝礼で長話をする校長の隣りでおかしくなった教頭がそんなことになるのはよくある話で、途中で話を中断された校長は老体をふるふるいわせながら怒っている。

 この校長はもうかなりの歳で、だからわかっていないのだろう。

 今月既に3人目だ。

 結局、朝礼はその場で散会となり、校長は体育教師ふたりに脇を抱えられ、どこかの有名な宇宙人写真のような状態で連れて行かれた。

 生徒会長であるこの俺は教頭の元に歩み寄ると、頭と身体を繋いでやる。


 ヴィん……んー……


「勢い余って配線まで千切らないで下さいよ」


 俺の言葉にまだギクシャクとする教頭は頭を掻いた。


「いやあ……余りにも酷い長話だったもので……つい。

 でも、あれは即死刑でしょうね」


 俺もそう思う。

 今月既に3人目だ。

 明後日には新しい校長が派遣されて来るのだろう。


 年老いた校長達は、未だに朝礼での長話が死刑相当の罪になったと理解していないらしい。

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