短いの色々
■心配な妹
妹を待っていた。30分待っても来なくて、怒りが込み上げて来たが、1時間が過ぎた頃には心配で仕方がなかった。何があったのだろう? 事故にでも遭ったのではないか?
しかしながら3時間が経った時に思い出した。
私には妹なんてもとから居なかったと。
■知りたいこと
新聞を読んでいたら自分の名前があった。
殺人事件でも起こしたのかしらん? と思って記事を読もうとするが、どう読んでも文字が頭に入らない。
これはいけないと思ってテレビを点けるが、あいにくニュース番組はやっていなかった。
自分の罪状が気になって仕方がない。
■りょうせいばい
喧嘩両成敗と言うのでふたりとも成敗した。
静かになった。
■不条理さん
ああ、いらっしゃい。
よく来たね。
まあ入りなよ。
上がってって。
今お茶出すから。
それとも珈琲がいい? 紅茶かな?
最近、暖かくなってきたと思わない?
ね?
もうコートなんて着てられないよね。
で、わざわざ上がってもらったのはほかでもないんだ。
言いたいことがあってさ。
うん。
あのね、それは……。
今すぐこの部屋から出ていけってことなんだ。
■愛しきかな平凡なる日常
「昨日と同じことをしましょう」と言われたので、昨日の通り一昨日と同じことをしました。
■何もない
昔、飛行機雲に憧れていたのを思い出して、ふわりと飛んでみた。
あの頃は何度やっても飛べやしなかったのに、今では易々と飛ぶことが出来る。
けれど、だからこそなのか。
今となっては何をあれほどまでに憧れていたのかが思い出せない。
空を自由に飛び回りながら、悲しいくらいに何も無い。
■青くて丸い。これなんだ?
引き出しがいきなり開いて、青くて丸いロボットが出てきた。
怖くなって近くにあった金属バットで殴りかかった。
しばらく殴り続けて、ようやく動かなくなったのを見て安心した。
これで明日からも平和に過ごせます。
■それだけで十分だった
やさしくしてくれた。
嬉しかった。