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恋は爆弾のように

 ラブレターを突き出しつつ「好きです!」なんて言われてしまった。

 体に爆弾を巻き付けた女の子に。

「……何故?」

「あ、いえ、最初は火炎瓶にしようかと思ったんですけど……」

「いや、そこじゃなくて」

「でもやっぱり、今は爆弾が流行りだって聞いてたので」

「誰にだよ?」

「と、とにかくこれを!」

 改めてビシッと突き付けられるラブレター。聞こえる爆弾同士の摩擦音。

「危ねえ動くな! 読む! 読むから!」

 慌ててその封筒を受け取ったのだが……。

「ん? 重みがある?」

 開いてみるとそこにはハサミが入っていた。というかハサミしか入ってなかった。

「目の前で開けるなんて……恥ずかしくて自爆しちゃいそうです」

「いや、後で開けても意味不明だろこれ……って自爆するなよ」

 そう言いながら封筒の中を見せる。

「え!? 手紙入れ忘れてました!? は、恥ずかしくて」

「自爆するなよ」

「……」

「いやなんでちょっと不満そうなんだよ」

「……」

「おい」

「……すみません。では、そのハサミでここにある赤か青、どちらかのコードを切って下さい」

 言うなりその女の子は、胸のあたりにある2本のコードを指し示した。

「……は?」

「片方は爆発。もう片方は……」

「もう片方は?」

「私の恋心が爆発します」

 ……なにその「上手いこと言いましたよ」みたいな顔。なんだかもう色々疲れてきた。

 そんな俺の様子に気づくことなく、その女の子は続けてこう言い放つ。

「では……付き合って下さい!イエスなら赤、ノーなら青を!」

 ……おい待てコラ。

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