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青空グレネード
ラブレターを書いたって、それを届けるに至れない。
ある種、照れ死にしてしまうかも知れないくらいに恥ずかしい言葉や想いの洪水とも言えるこのラブレターを、君はどんな顔をして読むのだろうか?
そして、こんなラブレターを書いた僕のことをどう思うだろうか?
もう、そんなことを想像するだけで悶え転がり、1階から3階までの階段全段の角に頭を打ちつけて頭蓋骨陥没自害を図りたくなってしまう。
届けたいけれどその先を知りたくない。
どうしていいかわからない。考えて考えて考えて考えて……。
そして今日、僕は答えを見つけた。
グレネードランチャー。
榴弾にラブレターをセットする。その際、やっぱり文面を思い出して悶え転がりそうになってしまうが、ここまできたならきっと、大丈夫。
君の家、君の部屋を捕捉する。
そして発射。
抜けるような青空の中、榴弾が君のもとへ放物線を描いていく。
想いよ、届け。