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サザン

「私のサザンには魔法が宿ってるんだから!」


 呼び出されて行った先には、最近よく転んでるところを見掛ける同じクラスの女子が居て、告白されたのを断ったら何故かそんなことを言われてしまった。


「本当は反則だから歌いたくなかったんだけれど……私がサザンの曲を歌って落ちない人は居ないんだからね」


 ほう、実績があるのか。


「……」


 黙るなよ。何か答えろよ。


「う、煩い! いいから聴きなさいよ! そして最初の犠牲者になればいいんだわ!」


 今思い切り「最初の」って言ったな。


「……も、勿論それが最後の犠牲者にもなるんだけど……」


 そこでデレるのかよ。


 とにかく、そんなこんなでそいつは歌い始めたわけだが……。

 出だしを聴いた瞬間、ひとつのことに気付いてしまった。

 そうか、転んでるのをよく見るってのも、もしかするとそれだけこいつのことを見てたってことなのかも知れないな。

 ほっとけないんだ。色んな意味で。


 確かに、彼女の歌にはある種の魔法が宿っていたのだと思う。

 ……まあ、サザンじゃなくてTUBEだけどな、その曲。

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