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終わりの始まり

 僕らは話す事が大好きだった。


 ふたりで並んで、本当に、本当にたくさんの話をした。

 あまりにも毎日たくさんの話をするので、ある時ふとした不安を覚えた僕はこんなことを彼女に問い掛けた。


「こうしてたくさんの話をして、いつか話す事が無くなった時、僕らは別れてしまうのかな?」


 彼女は「話したい事は毎日毎日出てくるよ。無くなる事なんてまず無いよ。だから大丈夫」と笑う。

 そうだねと僕も笑いながら答え、また僕らはたくさんの話を続けた。

 でも結局、いつしか話したい事は無くなって、僕らは別れてしまった。

 それからしばらくしたある朝の公園で、黙ったまま静かに手をつないで座る老夫婦の、穏やかな笑顔を見かけて泣きそうになった。

 重要なのは、話すことがあるかどうかじゃなかったんだ。


 どうして僕は、あの日不安に思ってしまったのだろう?

 きっと、あの時が「終わりの始まり」だったんじゃないかと、今ではそう思っている。

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