表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/12

雪降る夜に


 僕はこんな恐怖体験をしながらも、自分の部屋なので我慢して暮らしていた。

 それに親の目が届かないので、新作のゲームなどが出た日の晩は夜更かしし放題だったのもある。

 

 これは、そんな新作ゲームに夢中になるあまり。

 真夜中まで夜更かしていた時の話だ。


 確か国民的ゲーム、ドラ〇エの5番目のリメイクが発売されて、それを夢中でプレイしていたと思う。


 気が付くと、明日も学校なのに深夜1時半ほどだった。

 物語のキリが良いところだったので、僕はゲームをセーブしてテレビとゲーム機の電源を切った。


 その日は雪が降っていて、部屋の窓から外を見ると結構な量の雪が庭に積もっていた。

 

 僕はそんな窓のカーテンを閉めて、部屋の電気を消してベットで横になり眠ろうとした。

 

 早くゲームの続きをプレイしたいが、明日の朝起きられなかったら困る。そんな事を考えていたと思う。


 すると、さっき閉じたカーテン越しに窓から音が聞こえた。


 トントン


 最初は風の音だろうと無視して眠ろうとした。

 しばらくその音は続いていたが、突然


 ドドドドドドン


 誰かが外から窓を叩くような音に変わった。

 慌ててベットで上半身を起こす。

 僕は上半身だけ起こした状態、そのまま固まった状態でその音を聞き続けた。


 カーテン越しでわからないけど、誰かが窓を叩いている?

 

 僕は音のする窓をじっと見つめながら耳を澄ませた。

 そう僕が思ったのは、耳を澄ませた僕の耳が拾った女性の息遣いの音がしたからだ。


「はぁ……はぁ……」


 こんな息遣いがしたので窓に居る誰かに話しかけた。

 もしかすると、家の鍵をなくして家に入れず困ってる人かもしれない。


「どなたですか? 夜中に迷惑です」


 こんな事を震えた声で窓に向かって言った。

 その女性らしき人は僕の声が聞こえると


「……開けて。ここ、あけてよおおおお!!」

「うわっ……」


 最初はささやくように、最後は叫びながら窓を叩いてきた。

 突然の叫び声に恥ずかしながら少し失禁してしまった。

 不快な暖かさが下半身から伝わる。


 目の前の窓は割れそうな音を出してガタガタと揺れている。

 僕はその場で気を失ってしまった。


 翌朝。


 あまりの寒さに震えながら起きた。

 ベットから落ちた状態で布団もかぶっていなかったので当然だが。


 昨日のは夢だったんだろうか?


 僕はそう思いながら朝日差し込むカーテンを開ける。


 窓から見える外には雪が積もっていて、僕の窓のすぐ真下には、まだ誰の足跡もない。


 僕はそこでほっと胸をなでおろした。


 やっぱり夢だったんだな。


 小学生にもなってちょっと漏らしてるし……恥ずかし。


 とか思いながら何気なく窓を見て固まった。


 そこにはべったりと人の手形がついているように見えた。


 慌てて寝間着のそでで窓を拭く。


 落ちない。


 どうやら外からついているようだ。


 あれは夢ではなかった。

 昨日誰かがここに来て僕の部屋の窓を外から叩いたんだ。



 でもどうやって? 新雪に足跡はひとつもない。


 僕は未だにこの謎が解けない。

今日はここまでにします。

読んでくださった方ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ