07話 市場で買い物をしようとする。
「結構人通りも増えてきたな。」
「そうね。学校までだいたい5Kmくらいかな。」
「おぉ〜!」
「でも、試験会場に行く前に市場で剣を買いたい。」
「え、どうして?ナナは弓が得意なんだから剣なんて買う必要が無いと思うんだけど。」
「知らないの?実技テストは魔法と剣術を見るんだよ。だから弓は使えない。」
「そうなんだ。」
“おかしいな。前世ではどんな武器を使おうが勝手だったのに。”
「ところで、金はいくつ持ってきたんだ?」
「え〜っとね……」
ナナはバッグの中を探った。だんだんナナの顔が青ざめて行くのが分かった。
「あ〜……財布どこかに落としてきちゃった……」
「えぇ〜!!大丈夫なの!?と、取りに戻る?」
「いや、良いよ。そんな日もある!仕方ない!」
「え〜……」
“ナナが良いなら良いんだが……結構ヤバいよな。てか、ポジティブ過ぎるでしょ。”
「まぁ……一回位市場に行ってみるか。」
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「人が多いなぁ。」
“魔法学校は倍率が物凄く高いからな。ここにいる殆どの人が試験を受ける人だろう。”
「おっ!あれじゃないか?」
「あー、あそこです。」
そこには『武器屋』と書いてある店があった。
“ネーミングセンスの欠片もないな……”
ライン達はその店に入った。
「らっしゃ〜い。」
“ラーメン屋か?”
「!すまねぇな。お嬢ちゃん。ここはお嬢ちゃんが来るような所じゃ無いんだ。入れるのは12歳から。」
“12歳からってのでもヤバいけどな。それにナナは12歳。俺も初めは疑ったがな。”
「え〜っと、あの〜。私、12歳で、試験の為の剣を買いに来たんですけど……」
「!?それは失礼したな。良いぞ。好きなだけ見て行ってくれ!」
“俺も金は少ししか持ってないんだがな。”
ラインはポケットに手を入れ、何か硬いものが手に当たった。
「ん?」
オーガが持っていたであろう宝石だった。
“これを売れば少しは金になりそうだな。”
「なぁ。この宝石はいくらで売れそうだ?」
ラインは単刀に言った。
「な、何だ、この宝石は……見た事無いぞ…?」
「恐らくオーガが持っていた宝石だ。来る途中で倒したんだ。」
「え!?オ、オーガを!?」
「ライン、オーガを倒したの!?」
二人は困惑してパニック状態になっていたが、その状況に、ラインは困惑した。
「確かにちょっとだけ時間かかったけど、皆普通に倒してるでしょ?」
『普通じゃない!』
二人同時に言われた。
「オーガはSランク級の魔物だぞ?12歳で倒せるはずがない!」
“あ、あいつでSランク?強いっちゃ強いが、倒せない程では無いぞ?”
「と、とにかく、この宝石は貰えん!価値があり過ぎて、うちではとても買いきれない!」
「えぇ〜……」
「うちでは買い取れないが、ここの近くにそういう素材を売る事が出来る店がある。そこで売ってくれ。俺の店では無理だ。」
“たかが宝石だぞ?そんな専門的な所でしか売れなくなっているのか……”
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