04話 魔法学校
「水晶の色が赤だと不利なのは分かった。でも、挑戦するだけしてみたい。仮に入れたとしたら、そこで成長もできるかもしれないし。そういう可能性があるなら挑戦する価値はあると思う。」
「確かにそうだが、入学試験は凄く難度が高いんだ。特に筆記は。満点なんか取れるような問題じゃないぞ?」
「それなら大丈夫。一通りの魔法陣なら覚えてる。」
“前世で沢山勉強したからな。前世の学んだやつなら全部頭の中に入ってる。”
「ん〜…」
ロイは少し困った顔をした後、ニヤリと笑った。
「仕方ない!挑戦するだけしてみろ!合格したら帰ってくるな。学校の寮に住め。もし、不合格だったら許さないからな。」
「うん!ありがとう!」
“多少のハンデはあるが、関係ない。父さんの反応を見る限り、この時代の魔法と剣術はかなり衰えている。まぁでも、油断大敵か……体力作りはしておこう。”
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「ふぅ……」
“ここ2ヶ月で結構体力増えたな。お陰で使える魔法も増えた!問題は……”
「うわぁぁああん!ライン!やっぱり行かないでくれぇえ!」
「うぅ……く、苦しい……」
“このくそ親父が面倒だ……今になって行くなと言うんだから。出発は明日だってのに、決心も出来ないのか…?”
「こらっ!」
シユがロイの頭を思いっきり叩いた。
「痛っ!!」
「ラインが困ってるでしょ?それに、あなたが行く事を許可したんだからそれくらいの決心はしときなさいよ。」
「うんうん。」
“全く!その通りだ。”
「確かにそうだけど、ラインが居なくなると寂しくなるよ。」
「別に死ぬ訳じゃないんだから。それに試験もまだ受けてないし。受かるかどうかなんて本当に分からないよ。」
「まぁそれもそうだな。よし!心の準備は出来た!」
俺は陽が沈むにつれて、走馬灯のようにこの家で過ごした思い出が流れていき、複雑な気持ちになっていった。
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「遂にこの日が来た〜!」
“普通に楽しみだな。この家を出るのは少し寂しいが。それよりも、学校とその敷地内にある市場に行く事が楽しみで仕方が無い!試験も周りがどれだけ強いのか知るいい機会だ。”
「よし!準備万端!それじゃ行ってきます。」
「気を付けて行ってくるんだぞ!」
ロイとシユはラインに笑顔で見送った。
“父さんから凄く良い剣を貰えた。この剣はバフをかけやすい。”
ラインは【身体強化・超加速】を使って物凄いスピードで学校へ向かった。
“このままのペースだったら1週間で着きそうだな。”
「う〜ん……この森、結構深いなぁ。虫嫌いなんだよなぁ。」
“一応、【受動探知】してるけど、それっぽい反応はないし、大丈夫かな。まぁ気構えとくか。”
「ふぁっ!?魔力!」
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