02話 訓練
「よし!今日から訓練だ!剣は使えるか?」
「うん。まぁ。ちょっとだけいじってたから。」
“一応、12歳なんだけどなぁ……。まぁ魔法も剣術も、前世の記憶があるし、なんとかなるか。”
「普通の剣を使うと怪我するからな!木刀でやるぞ!」
「ん?あー、うん。分かった。」
“普通の剣なら怪我どころじゃ無くなるし、なんなら木刀でも怪我で済めば良い方だろ。こいつは馬鹿なのか?”
「準備は良いか?」
「うん。」
「じゃあ始めるぞ!」
そう父さんが言うと、猛スピードで迫ってきた。俺は身構え、どんな魔法が来ようとも、対処出来るようにした。父さんはかなり近くまで接近し、剣を振った。俺はそれを【身体強化】を使い、受け止めた。
「おっ!中々やるな!」
“こういう時は重心をずらす!”
木刀がズルっと滑った。
「ぬおっ!!」
“そしたら【身体強化・超撃】を使って強く弾く!”
「うおっ!」
父さんは咄嗟に木刀で受けたが、10キロメートルくらいまで吹っ飛んで行った。俺はすかさず追撃しようと、【結界】を作り、それを【身体強化】を使って蹴った。周りの景色が物凄い勢いで変わって行くのか分かった。
“よし!流石だな。魔法も、体力をあまり使わずに使用する事ができる!この体は"アタリ"だ。”
ようやく父さんが見えてきた。
“背後を取りたい。体力の消耗は激しいだろうが……やるか。”
父さんが俺を認識して、身構えた。俺は自分の足元に【結界】を作り、それを【身体強化】で上に蹴った。その後、空中で回転し、また【結界】を作り、【身体強化・超加速】で父さんの背後に一緒でまわった。
「ま、まじか……参った。降参だ。」
父さんは苦笑いをしながら、帰るか。と言った。
「後で何をしたのか、詳しく教えてくれ。」
「良いよ。」
“【身体強化】は体力の消耗が他と比べて消耗が激しいな。これからもっと体力を付けなければ…!まぁこの調子で行けば、前世の俺を遥かに超えるだろうな。この体は本当に優秀だ。一つ気になるのは、この時代だな。この時代は色々おかしな点が沢山ある。水晶の色でもそうだが、あの父さんの反応。体力は沢山消耗するが、使った魔法は基本的なもの。だけど、その魔法を見た事無いような反応だった。今は何も分からないから考えるのはいったん止めよう。”
俺はずっと空を眺めて歩いて帰った。
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