15話 実技テスト終
ラインは強く剣を握り、多少の汗をかいていた。
試験監督の人も、かなりの量の汗を流していた。
“緊張するな。この技を使って、この身体が耐えられる保証はどこにもないのだから。ふぅ……!そんな事を言ってても始まらない…か。”
ラインは呼吸を整えて、気持ちを落ち着かせた。
ラインは大きく息を吸った!
【影縮】!
“うっ!やっぱり身体への負担はかなりあるな。使えるのは一回だけ。ここで決める!”
「むっ!どこへ行った?」
試験監督は、背後に気配を感じたのか
「そこか!!」
と言い、剣を後ろを向きながら、半回転斬りをしていた。が、
「な、いない…!?」
「ふぅ……」
ラインは試験監督の後ろにいて、剣を首に突き付けている。
「な!?ま、まさか、今の子供がここまで強いとは……完敗だ。」
「よし!!!勝った!!」
「しかし、どうしてだ?確かに俺は、背後からの気配を感じたぞ。」
「それは間違いではありませんよ。俺が使った魔法は【影縮】ですからね。」
「な、何だってえぇええ!!!え、影縮だと!?!?こっ、国宝級魔法じゃないか!!」
「え?」
“確かに、影縮は体力の消耗も身体への負担は大きい。『気配を自由に移動させる』魔法。それが【影縮】。”
「と、とにかくだ!君は正真正銘の化け物!あの噂は本当だったんだな。」
「う、噂?」
“また変な所で噂されてたのか。”
試験監督は大きく深呼吸をし、ニコッと笑って
「と、取り敢えず、君は実技テストについては終わりだ。結果は後日、発表する。楽しみにしたまえ!」
と言った。
「分かりました。」
“あー、落ちたかなぁ。勝つのは前提として、タイムとかだったり。はぁ……。”
ラインはまだ、試験監督がどういう人なのか、知る由も無かった。
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