12話 実技テストⅡ
「剣の使い方が分からないだとぉお!?まぁその場のノリと勢いでどうにかしてみろ!」
「え、あ、はい。」
“無茶苦茶だな。だから、剣だけでなく、もっと使える武器の幅を増やすべきなんだ。”
ナナは剣を強く握った。何か、覚悟を決めた顔をしている。
「来ないならこっちから行くぞ!」
おっちゃんがドタドタと走り剣を振った。
「えいやっ!!」
剣を振り下ろしたと同時に、ナナの剣に当たり、おっちゃんの剣がポロリと折れた。
「え?」
「え?」
おっちゃんとナナは困惑していた。おっちゃんは剣を振り下ろし、ナナの剣に“当てた”。すると、またスラリと剣が折れた。周りは困惑から黙り込んで、口を開けていた。
「あっ!」
“そうだ。ナナの剣には【鋭撃】と【結界】が付与してあるんだった。あのおっちゃんが持ってる剣なら簡単に壊れちゃうな。”
「それじゃあ!」
ナナが剣を上にあげた。
「まずい!」
“今の剣だとおっちゃんが真っ二つになる!”
ナナは剣を振り下ろそうとしていた。
“ちくしょう。助けるのは何だか嫌だが、タヒ人をだしてはいけん!【結界】!!”
ラインはおっちゃんに結界を張った。
「よいしょ!」
ナナは思いっ切り剣を振り下ろした。
ドカーン!!という音がした直後に、地面が割れ、爆風によって、数人が飛ばされた。
「うおぉぉおお!!!」
何故かおっちゃんは叫んでいた。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「ふぅ。何とかおさまったな。」
学校こそ無傷だが、校庭はかなり悲惨で、ボコボコかつ木々が倒れていた。更には受験生も軽く怪我をしていた。
「うん。お前は強かった。」
「はい!ありがとうございます!」
ナナは満面の笑みだったが、おっちゃんは絶望の顔をしていた。
「え〜っと。それでは、修復したいので、また後日、実技テストをしたいと思います。解散して下さい。」
「まじかぁ!」
“俺がナナの剣に付与をしたからだ。くそっ!後悔先に立たずってやつか。”
女性の監督は結果を使って、何とか吹っ飛ばされずに済んだのだろう。
実技テストは、ナナの一戦で終了した。
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