09話 試験の準備をするⅡ
「さて、朝食でも食べに行くか。」
この旅館は、風呂もあれば夕食、昼食、朝食付きなのだ。
「ん〜、眠い〜〜。」
階段を降りていたら、丁度ナナと合流した。
ナナは目の下に若干、隈が出来ていた。
「ちゃんと寝たのか?」
ラインは心配そうに言った。
「ちゃんと寝たよ〜。ちゃんと……ふあぁぁ……むにゃむにゃ。」
“本当に大丈夫かこいつ?”
「本当に寝た?まぁ試験前までには、ちゃんと目を覚ませておけよ。」
「うん……」
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「ふぅ……美味しかった〜!」
はぁ…幸せ……!
“この時代の方が、美味しい食べ物あるじゃん!”
「あ、そういえば今日は試験日か…!ん〜、じゃあ…!準備するかぁ!」
ラインは、一つ一つ丁寧に、必要な物をバッグの中に、入れていった。バッグは少し窮屈だ。
床にはそっと置いてある剣があり、それをラインは凝視した。
“しっかしこの剣は本当に良いやつだな”
ラインは剣を手に取った。
“重心のブレが無いのは前提として、刃こぼれが全くしない構造、さらにはエンチャントしやすい。握り心地も良い。この剣、今の時代で買うなら金貨50枚は下らないぞ?”
「そんなもんを無料で貰えたなんて、運が良いなぁ。」
ラインは剣に、「これからも宜しくな。」と言い、剣をしまった。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「ここが魔法学校かあ!」
物凄く大きくて、まるでお城の様な学校だった。
「中も綺麗ですよ!ここに入学できたら良いですね!」
「だな!」
“前世の時よりも大きいし綺麗だぁ。これが今の魔法学校…!”
「受付にいきましょう!」
ナナは、校舎の広さと綺麗さに感動し、ウキウキしていた。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
「魔法学校の入学をご希望の方ですね。少々お待ち下さい。」
そう言うと、受付の人は紙を一枚持ってきた。
「それじゃあ、こちらに必要事項を書いて下さい。」
ラインはペンを渡された。
“え〜っと……名前と、生年月日……。性別と、、す、水晶の色…!!確か、色を嘘付いて殺されかけてた人がいたな……。正直に『赤』と書こう……”
「はい。ありがとうございます。こちらが受験番号となります。番号によって教室が異なるので、しっかりとご確認をお願いします。」
「はい。」
“受験番号は……210279……か。って事は教室は……4年9組の教室だな。”
ラインは、緊張のあまり過呼吸になりかけていた。額には汗があり、胸を抑えていた。
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