マッチングアプリでいいねが貰えない理由
昨日は酷い目に遭った。
ゼクスに頼んで、シーラを受け渡そうとしたジルだが、シーラが離れようとせず、終いには引きはがした途端泣きだした。
幸い、シーラの師匠が偶然もカレン師匠を観に来ていたので、シーラを魔法で眠らせて持ち帰っていった。
「いいね来た?」カキが尋ねる。
「「「来てない」」」
やはり顔か? 顔なのか?
そう思ってジルはあることに気付いた。
「そうか顔だ!」
「どうした急に?」とタナカ。
「俺達が顔に拘り過ぎてたんだよ」
つまり、女性ユーザーのいいね数を見る。すると顔の良い女のいいね数は桁が多い。
「俺達が狙うべきは俺達と同等の顔面偏差値、いやそれ以下だ」
「ブスとは付き合えん」カキ。
「限度というものがあるだろ」アッキ。
こいつら、鏡見て同じ事言ってみろや。
「こういう人?」とタナカ。
「どれどれ? …………」
ジルは言葉を詰まらせる。
「いいね数が少なく且フツウーマンを狙おう」とジル。
「それができたら苦労してない」とアッキ。
全く童貞に厳しい世の中だぜ……。
とりあえず絞るかぁ。
「ジルいつもどうやって探してるの?」とタナカ。
「うん? おっぱいのデカい種族」
「草」とカキ。
「だからいいねが来ないのでは?」とタナカ。
「お前そういうとこやぞ」アッキ。
なんだよ皆して。
「マッチングした!」とカキ。
カキのスマホを覗き込むとそこには、笑顔が可愛らしい女の子がいた。
「おい、メッセージ慎重にいけよ!」と興奮気味のジル。
「ついにコイツにも彼女が」と笑顔のアッキ。
「まだマッチングしただけだよ」それでも、嬉しそうなタナカ。
初めまして! カキです。
マッチングありがとうございます!
好きな映画や音楽、ドライブなど共通点が
多かったのでいいねしました!
suikaが主題歌を歌っている映画はもう観ましたか?
「これでどう?」とカキ。
「無難だろうな」とジル。
カキは、ジルの言葉を信じて送信した。
しかし、メッセージ交換画面に誰もいない。
「あれ?」とカキ。
「消えてる……」とタナカ。
「いいね、押し間違えたみたいだね……その子……」とジル。
「いいね!!」とアッキ。
こうして今日も1日来ないと思われた。
ジルに1件いいねが来る。
顔が映っていない。雰囲気は清楚という感じだ。そして、胸も適度に膨らみがあった。
「一応いいねしておくか」
「お前は胸さえあればいいのか!」とタナカ。
「選べる立場やないだろ!」とアッキ。
「俺と同じオチだろどうせ」とカキ。
言いたい放題だな!!
とりあえずマッチングした。
この黄色いワンピースどこかで……。
ジルは取り敢えず、テンプレートメッセージを送ったのだった。




