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1 僕の彼女は最強です

迷走中で、前に書きかけだったのをとりあえず載せました・・・そろそろ婚約破棄ものを書きたいけどどうしよう・・・



「おい、鈴木。ちょっと金貸してくんねーか。」


放課後、体育館裏に呼び出された僕はヤンキー風の女子生徒からかつあげまがいの脅迫をされた。

相手は全部で5人。

女子とはいえ、柄の悪い生徒に囲まれた一般人の僕は普通に怖かった。


「えっと・・・何故でしょう?」


声が震えそうになるのをなんとか抑えて僕は聞いた。

とはいえ、見た目でビビっていると思われたのか女子生徒は不適に笑った。


「あたしらが金ないからだけど?なに?文句あるの?」


「そうそう。大人しく金出しなよ。痛い思いとかしたくないでしょ?あんたみたいな冴えない男にあたしらが声かけてやってんだから感謝しなよ?」


「なんなら、うちらがあんたに犯されそうになったってここで叫んでもいいんだよ?」


「なに?怖くて声も出ないの。ダサーイ。」


「つか、びびりすぎっしょ。どんだけだよ(笑)」


僕が何も言わないのをいいことに好き勝手言う女子生徒たち。

本気でヤバくなる前になんとかしなくちゃ・・・


「あ、あの・・・こういうことは止めた方がいいかと・・・」


「あん?何、文句あんの?」


「いや・・・君たちのために言っておくと、本気でこの辺で止めた方がいいと思うよ。」


「うっざ!説経かよ。」


「センコーみたいなこと言ってるよ。マジきもい。」


「てか、自分の立場わかってんの?」


ヤバイ・・・まともに話が通じない。

手遅れになる前になんとかしないと・・・


「あ、あのですね・・・」


「タツ。」


なおも説得しようとすると僕を囲んでいる女子生徒の後ろから凛とした声が聞こえてきた。

明かに知ってる声と、僕の名前である「達也」を「タツ」と縮めて言った人物に心当たりがあり僕はフリーズしてしまう。

間に合わなかったか・・・


「あ?なにあんた?」


頭を抱えてしまいそうな僕に対して女子生徒は振り返り声の主である彼女を・・・雲雀瑠璃ひばりるりをみた。

雲雀瑠璃。彼女は僕の・・・


「何ってそこのタツの彼女よ。」


「彼女?はは何?情けない彼氏を助けにきたん?」


馬鹿にしたように笑う女子生徒に瑠璃さんは眉を潜めて目を細める。


「情けない?そんなことないでしょ。ところであんたたちはタツに何していたの?」


「瑠璃さんあのね・・・」


「なにって、お小遣い貰うところだけど?」


なんとか最悪の事態になる前に先手を打とうとしたが、女子生徒に先に言われてしまった。

この時点での僕の内心は「オワタ/(^o^)\」という感じだ。


「へぇー・・・つまりあんたらはタツからかつあげしようとしたんだ。ふーん・・・」


瑠璃さんはその女子生徒からの返答にニヤリと笑った。

いけない。あれはかなりキレる前の状態だ・・・


「る、瑠璃さん、あの・・・」


「そうだけど?だから何なの?」


僕は弁明しようも試みるも口を挟めないまま挑発的な口調で瑠璃さんにそうきく女子生徒。

そんな女子生徒を見て、瑠璃さんは・・・


「ふーん・・・私のタツからお金を巻き上げようとしたんだぁ・・・それは許せないわね。そうでしょ?みんな(・・・)


「「「「「はい!姐御!!!!」」」」」


瑠璃さんがそう呼び掛けるとどこからともなく何人もの武装した女子が表れて僕らの周囲を囲む。

ダメだったのか・・・

僕は諦めて唖然としている女子生徒に内心で合掌した。


「な、なにこれ・・・」


「これは、一体・・・・」


「『烈兎隊』バカなあなたたちでも名前ぐらいは知ってるんじゃない?」


瑠璃さんは唖然としている女子生徒にくすりと問いかけた。

その言葉に顔を青くする女子生徒達。


「れ、烈兎隊って言ったら関東最強のレディースグループ・・・な、なんでそんな集団が・・・」


「なんでって、私がその『烈兎隊』のリーダーだからだけど?」


「そ、そんなの知らな・・・」


「そりゃ、秘密にしてたもの。さてと・・・」


怯える女子生徒達をスルーして瑠璃さんは笑顔で僕を見て言った。


「タツ。早く行くよ。今日は放課後はデートの約束でしょ?」


もはや怯えて縮こまっている女子生徒達は眼中に無いようで心底嬉しそうな表情でそう言ってくる瑠璃さん。

正直、女子生徒達はこの後どうなるのか怖くて聞けないけど、僕にはどうしようもないので気にしないでおく。


「うん。遅れてごめん瑠璃さん」


「いいのよ。気にしてないから。それより何もされなかった?」


心配そうにそう聞いてくる瑠璃さん。

この返答しだいで僕にかつあげをしようとした女子生徒達の未来が決まるが・・・まあ、特に気負わずに極めて自然に「大丈夫」と告げる。


「そう・・・ならいいわ。行きましょうか」


僕の手を繋いで歩き出すと数歩歩いてから瑠璃さんは思い出したかのように女子生徒達に笑顔で告げた。


「そうそう・・・次タツにちょっかいかけたら・・・わかってるよね?」


笑顔なのに迫力がすごいそれに女子生徒達は完全に涙目で頷くしかできないようだった。


そんな訳で・・・・平凡な僕、鈴木達也すずきたつやの彼女はレディースの頭なのです。






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