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8 〜時は流れる〜

私は死んだ


いや死んでいて死んではいない


正確には向こうの世界から私の肉体と魂の両方が消えただけ


またその事故で私の大好きな同居人たちも私と同じようなことになったが


私と同居人たちは違った


神界ではほとんどのものはマナへと変換され霧散するため存在できない


それ故に存在できるのは高次の存在とそれに近しいものだけ


私はその高次の存在とやらに近しかったものだから肉体はマナへと変換されはしたが散ることはなく魂に吸収された。それが保護服みたいな機能を果たしたから、私は分解されることなく存在することができた


でも同居人たちの肉体は分解され、霧散した


が神さまが魂の分解が始まる前に他の魂と混ざらないように処置をしてから私の中に入れることによって消滅は免れた


その後私はこの世界に肉体を得た

ぶっちゃけるともう精霊とかに近いので余裕で幽体離脱できる。


話が逸れたけど…それで同居人たちの肉体はないのにどうやって触れ合うのか。



結論。肉体をマナで作ればいいじゃない



できるのかなって思ったけど肉体を分解するとマナになるんだからその逆をすれば良い


でも私が肉体を作るわけじゃなくて同居人たちが作ることになっている。


神様曰く自分で作らせてあげなさい、とのこと。

私が作っても問題はないと思うのだけど一応マナだけ渡しながら待ってました。


家が完成してから冬が来て


春が来て夏が来て秋が来てまた冬が来て


私は2歳を迎えた。

庭のアプルの木は私の魔力と神気を糧にすくすくと育ち、高さ20メートル直径2メートルほどの立派な気になった。葉は透き通ったエメラルドグリーンでアプルの実はルビーのような色合いをしていた。


それからまた一年


私は3歳を迎えた

前世でのトラブル体質はなんだったのかと思えるほど平穏だけど、一人で寂しかった。


庭のアプルの木は高さ30メートル直径6メートルほどの大樹になった。その姿はどこか神聖な感じがして精霊たちがたくさん集まるようになっていた。


私はようやくそれなりに動けるようになったので訓練を始めた。寂しさを紛らわせるように。


訓練の相手はいつもゲインだった。


もちろん想像しているだけでゲインが来ているわけじゃない


寂しさを紛らわせる為に1日1回は神様たちとおしゃべりをしていたけど最近は忙しいみたいであまり時間が取れない。


だから私は剣やら槍やらに打ち込んだ

神様たちからもらったこの体と才能を使いこなせているわけではないのだろうけど、私は必死に努力した。


私が特に気に入ったのは刀だった


故郷との繋がりを求めていたのもあるけど一番手に馴染む感じがした。


冬が終わり春が来た。


陽気な日差しの中私は木刀を振る


最近神様からのプレゼント箱を開けたのだがその中に入っていたもののうちの一つがこの木刀だった。


これはゲインからの贈り物らしい

他にも訓練用の機材が色々と入っていた。

全部神界にあったものと同じものでなんか見てたら涙が出てきた。


他にもガンテツからは鍛冶道具一式が贈られていた。さすがに金床までプレゼントされるとは思はなかったよ…ははは。


ティムからは腕時計が贈られた

ライト・アラーム付きでマナで動くタイプのものらしい。説明書が付いていて特殊な操作をするとピッキングツールとか暗器とか出てきてびっくりした。でもデザインが良いから使っている。


リーブさんからは回復魔法の指南書が贈られた。

最近は細くてパワーが出るけど女らしく柔らかい体という矛盾しまくっているようなものをイメージしながら回復魔法を使って体を改造している。

実際効果が出てるから魔法ってすげーというかほんとどうなってるんだろう…

でも効果がはっきりわかるのは15年後くらいになりそう。


マギナさんからは魔導書が結構贈られた。

けどマギナさんはあなたの好きなように魔法を使いなさいって言ってくれたので参考にはするけど鵜呑みにはしないようにしている。


これを読むまで魔法を使うと普通魔法陣ができるって知らなかったのでカモフラージュのためにも一応読むことにしている。


ちなみに私が魔法を使うときは何もしていないのにいきなり魔法陣もなしで魔法が発動する感じだ。心の中では痛い魔法名を叫んでいたり…しません。


ノエルからはマントと仮面が贈られた。

どうせ有名になるんだから何かやるときはそれで変装するように…とのこと。

魔力の波長まで変化させるという高性能。

仮面は顔全体を覆うタイプのものだ。

マントは白に赤と金色の糸で刺繍がしてあるものだった。


そしてクライブはよくわからない金属色々だった


でも鑑定してみたら


アダマンタイトとか

オリハルコンとか

ヒヒイロカネとか

ミスリルとか


有名どころのファンタジー金属の他にも

ダマスカス鋼

純鉄

玉鋼


とかの鉱物(精錬済み)や


ニッケル、クロム、アルミニウム


なんかの地球にあった金属もあった。


嬉しいけど…嬉しいんだけどね

なんか他になかったのかな


あとはなんか手書きのメモ帳みたいなのがあった

題名は元素魔法の手引きというなんとも物騒な題名だったが、内容は魔法で原子レベルで物質の配置や結合の仕方を変えるという地味なものだった。

敵を原子レベルまで分解出来ないかと思ったけど自分から30センチ以内にしか制御が難しすぎて使えないという完全に生産用の魔法だった。

炭からダイヤモンド作ってウハウハできるね。


鍛冶は身長的な問題から5歳になったらやろうと思う



そして夏が来た


私の魔法もや剣、格闘技もそれなりに様になって来たと思う。


でも未だにゲインには勝てる気がししない

まだ手を抜かれているような気がする。

まぁ私の中のイメージだけど


最近は雨を剣で弾いて濡れないように出来るくらいにはなったんだけどまだ足りないみたいだ


ふと左手を見るがどうやらまだまだらしい。

早く会いたいな。

会えたらたくさん私の役に立ってほしい。

主に、もふられることで


時は流れ秋になった


それでもドリアードだらけのこの森の木の葉っぱは落ちない。


アプルの木は落葉樹のはずなのだが私の植えたアプルの木はそうでもないらしい。


神聖なオーラを放つ大樹が湖の上に浮かびその周りには精霊が飛び交っている


空気は澄んでて気持ちがいいし最高だね。


最近水の上を走れるようになった。

水の精霊が勝手にわたしが水の中に沈まないようにしてくれるからだ。

一応身体能力だけでも多分同じことが多少は出来る


私のゲインとの戦いだがようやく剣なら勝てるようになってきた。


……違う。もっともっとゲインは強かった。

イメージが風化してきているのだろうか。

次からやる時は1.5倍の速さを想定してやろう

そうするとまた勝てなくなった。頑張ろう。

素手では全く歯が立たなかった。素手も頑張らないと…


そして私は4歳になった


冬ももう慣れたものだ。



アプルのの木は高さ40メートル直径10メートルほどに成長していた。

多分これ以上は成長しないだろう。


何も考えずに剣を降る


最近ではゲインとの勝負はなかなか良い感じで二回に一回は勝てるようになってきたけどなんか本物はもっと強い気がする


そして私は鍛錬をした。


朝起きてアプルの実を食べその後鍛錬をして、昼は盆地の外を走りながら魔獣を狩る。

まぁ魔獣といっても動物がマナを吸い込みすぎてちょっと強くなってたり、魔法が使えるようになってたり、少し好戦的になってたりするだけだ。


でももふもふなうさぎさんや、狼さん系統は殺せないので、綺麗にしてからもふもふを堪能するだけにしている。

だから狩るのは牛や猪あと豚を基本的に狩っている。余った肉は雪山で冷凍保存している。たまにドラゴンを見かけるのだが少し近づくと慌ててどこかに飛び去ってしまう。


そういえば最近では牛も豚も猪もそうなのでこれからは気配を消す練習もしよう。


あと肉を焼くだけじゃまずいので香草やら塩やら調味料集めに走った時もあったなぁ。

塩は海まで行って海水から作っている。

もちろん一回行った後はめんどくさいので転移魔法陣で移動している。

胡椒はふつうに家庭栽培をしている。

ここの盆地はとても土がいいのかすくすく育った。バジルとかトマトとか今では色々育てている…ドリアード達が。しかも私に差し出してくる。なんで?まぁ嬉しいので感謝の気持ちを込めてマナをあげる。これでチャラね。

醤油は…無理だった。必然的に味噌も。

今は神様には聞けないのでそれは諦めた。


そんな感じで料理をしていると


〈スキル 調理を取得しました〉


と天の声が聞こえた


そういえば結構天の声的なアナウンスが結構流れたけど、自己把握ではスキルなんてわからないし、あっそういえば全部SSSになってたけどまぁ強さは数字とかじゃわからないからね。

あと私を鑑定してみたんだけど…


ライカ 神名 東 光

種族 生き神 偽装 獣人 (ケット・シー)

性別 女 職業 なし

加護 最高神の加護 神々の加護 異世界神の加護

偽装 なし

称号 神々の寵子 精霊女王 異世界から来た神 浄化の使い手 マスターテイマー 偽装 なし

備考 ステータスの加護を受けていない


こんな感じだったけどね。

私がみたいのはスキル一覧なんだよぉぉおおお。

鑑定でもスキルはわからないのか…はぁ。


はぁ早くフェル達に会いたいよぉ。


それから私は鍛錬を続け


時は流れ



そして冬になった時左手の紋章が輝きだした。


私が5歳になったであろう時の事だった

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