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22 〜魔物襲撃の予感〜

さて…何をしようかな…


正直働かなくていいというのはなかなか何をすればいいかわからないもんだなぁと。


私もワーカーホリックだったのか…


恐るべし刷り込み教育


そんなわけでここ三ヶ月はせっせとクエストを受け魔物を倒しクエストをクリアして鍛錬して、クエストを受けて薬草取って納品してクエストをクリアして、クエストを受けないとき(毎週金曜)は鍛錬している。



鍛錬してる時に人が来て稽古をつけてくれって言われるようになったから、仕方なく場所を邪魔の入らないであろう近場の山の上にした。けどたまたまサボりに来た兵士さんに見つかってお願いされたので仕方なく軽く遊んでやった。



いつのまにか冒険者のランクがBになっていた。

Bランク冒険者は、ベテランと呼ばれるらしい。

Aランクは一流、Sランクやその上はなかなかすごい人ばかりなんだそうだ。

そんな人たちと一回模擬戦やって見たいなぁ。


で次の週の鍛錬の日。


人が5人に増えていた。



まぁ適当に相手した後に適当に素振りして、そのあとイメージの中のゲインさんと戦う。

そのときはゲインさんのスピード2倍それにプラスで私に重力魔法をちょっと重いと感じるレベルまでかけてからやった。


ゲインさんの鋭く隙のない剣をかわす。攻撃を入れようとするとそれよりもゲインさんが早く動いてわたしの首に剣を当てていた。


結果は負けだった。

本当のゲインさんはこの5倍は強いはずだからもっと頑張らなくちゃ。


集中をとくと目の前のゲインさんが消えて行く


力をつけなさいって言われたしね!


それから一週間経つとそこには小屋ができていた。

誰だよ建てたやつ!

中はそれなりに設備が整っていた。


そしてまた人が5人増えた。


なんか騎士さん達と同じようなカッコいい鎧着てるけど、ここだと鎧はあのカッコいいデザインが主流なのかな。でも鎧って蒸れるんだよね。

それに鎧着ててもあんまり意味ないし


「また相手をしてください!」とな?


ああ、めんどくさい…


「まとめてかかって来なよ」



丁寧にゆっくりと一撃づつ入れて自主練を再開した。

せめてあの騎士様くらいの強さがあれば1割くらいは本気が出せたのになぁ


その4日後からフェルがいなくなった。

どうやら執事として本格的に働くために執事ギルドに入って特訓中らしい。

フェル曰く

「先にイース侯爵のもとで待っています」

とのこと


ちなみに貴族の偉さでは


公爵(3)>侯爵(7)>伯爵(30)>子爵(40)>男爵(50)>準男爵(153)

の順番だそうだ。(カッコ内は存在している数)

例外で王族と騎士爵があってやはり王様達が一番偉いとのこと、騎士は王様と国のために働く代わりに準男爵レベルの扱いを受けるらしい。

というか準男爵多いな!



まぁそんなわけでフェルはしばらく私と離れることになった。

でもマナのパスを感じるから寂しくないし…寂しくなんかないし




それから一週間ぐらい、いつも通り報酬のいいクエストを上から順番にこなしていき最期のクエストを終えた私は何か良くないものを感じ取った。


そしてその方向を向いて目を凝らした。


そこにいたのはゴブリンの群れ。

しかもなんかどす黒い煙が出てるの。


「ギャギャギャ」

「ギャギャギャ」

「ギャギャギャ」

「ギャギャギャ」



おびただしい量のゴブリンが西から近づいて来る。

これ…まずくね?



とりあえず到着に8日ぐらいかかりそうだなー。


それにしてもあんなどす黒いマナどこから持って来たんだろう。





….……ん?





それにしてもちょっと遠くが見えすぎじゃないか?

いやちょっとどころの話じゃないでしょう。



慌てて自分の体を鑑定したり自己診断とかステータスで見た。


ウワーナイワー


結果から言うと私の体はやはり神様達の血を継いでいるようです…



神眼?なにそれ?美味しいの?

他にも色々ありましたよ。えぇそれはチート級のがたくさん。


確かに、確かに私は子供みたいに振る舞いましたよ⁈というか神様からすれば赤子同然ですし。

でもさぁ、ちょっとやりすぎだと思うんですよ。




なんか鑑定したらしたで使い方も出て来たし…


『わーい取説だぁ』じゃない!


『これはますます人間じゃ無くなりますねぇ』と私の心がぼやいている!


それは困る!

私はこの人生を頑張って生きると決めたんだし。

それより何よりなんでラノベのチート主人公にならなきゃいけないんだ。

私がなりたいのはどちらかというと乙女ゲー転生だったよ!


もういいや記憶を封印だ!封印!



『封印術式[部分記憶封印]はアビリティ[健康な体]によりレジストされました』



ファッ⁈

『健康な体によりレジストされた』だって?

というかこのアナウンスなんなんだよ!


=おまけだよー=


クライブ!貴方かぁぁあああ!


封印が発動したのに驚きが禁じ得ない。

いや、そもそも封印する気なんてさらさらなかったけど。というか封印も状態異常なのか…


はぁもういいや、帰って寝よ。





今日は疲れたし明日また頑張ろう!




ーーーー





昨日放置したのがまずかった…


今街では混乱が起きている。

街では外壁の強化やらバリスタやらの設置といった作業が急ピッチで進んでおり慌ただしい。


「ゴブリンにオーク、それにオーガやその上位者もいるようです!これは大暴走(スタンピード)です!Cランク以上の冒険者の方は強制的に参加していただきます!」


ちなみに私は今冒険者ギルドにいる。

フェルも戻って来ている。


「ロウガ様よ!私…ファンです!握手してください!」

若い女の子数名が握手して来ている

まぁカッコいい紳士なおじさまだからね、見た目は


「いいでしょう」

え?握手するの?フェル?


「「きゃーー」」


こんなのばかりで大丈夫なのかなぁ…


彼女達はAランクの人たちのいる場所へ行った。

まじか。


「リュウヤ先輩!」「リュウヤ先輩!」


こっちは体育会系Aランク


「何か一言お願いします!」


なにそれ…一番きついやつじゃん

頑張れ!レイさん!


「戦場でこそ我らが輝く場所!皆行くぞぉお!」

「「「うおおおおっ!!」」」


暑苦しいわっ!というかAランクなのになんでBランクを大将に持ち上げてるんだよ


「「ミケキャットちゅわーん」」

こいつらはオタク系Aランク。

揃いも揃って変人なのか!


「はーい!」


「うおおおおっっ!!」

うおっ、かわいさ3割増のポーズを決めながら手を振ってる。

わたしにもサービス精神が必要なのかな。


というか体育会系より声でかいな!



「そこっ!短剣を振り回さないでください!」


ヲタ芸を始めようとした人が窘められていた。


今度、光るあの棒を作ろうかな。

ヲタク達の武器を


もう試作品はあるし



マナ・ビームサーベル・プロトタイプ



宇宙を股にかける騎士の如く戦えるこの魔法道具。振るとちゃんとブォンブォンって音が出るようにするのが大変だった…


あっでもこれ危なすぎるわ。


なんか没シュートするものが多いんだよなぁ…




ところでこの戦いでわたしのメインウェポンって使えるのだろうか…


カミカゼとカクレバ


これ…使えない子じゃん!

いや能力的には問題ないんだけど溢れ出すオーラがね…


これ制御できんの?


=できるよ=

いきなりの念話にちょっとビクゥってした

=焦ったぁ!…クライブさん昨日ぶり!=

=昨日ぶり!=

=というかナチュラルに心読まないでくださいよ…=

=善処する!=

あっこれダメなやつだわ

=ところでどうすればいいんですか?=

=こう…なんというか。その神器に流れる自分のオーラをぎゅーとしてカッチーンて固めながらくるくる回す感じ=

=オーケー、分からないことがわかったよ=

…この神様は説明が下手なだけなんだ。きっとポンコツなわけない…よね?


そしてそれで伝わってしまう自分が憎い!


試しにカクレバでやったところオーラが凝縮された後刃にスッって入っていって全くオーラを感じなくなった。


だいぶ疲れるけどね!


これならカモフラージュ用のを使った方がいいね


色々と思案しているとギルドマスターの話が始まった。


「えーっと柄にもないことだからやりたくねぇんだが一言だけ言わせてくれ。



絶対生きて帰ってこい。



以上だ。」


「え?ちょっとギルマス⁈どこへ?」


「トイレ」







それにしてもわたしのところには結局誰も近寄ってこなかった。



わたしだってちやほやされたい!




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