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Cry of EDEN  作者: VelSepia
1/1

エデン

神による宣戦布告前。


ここ数千年以上もの間争いという争いはなく、平和な時代が続いていた。


獣、人、悪魔、妖精など複数種族が住まうこの世界でここまで平和な暮らしができるのは普通であればおかしいのだ。


それでも小さいいざこざはあるけれど死者なんて出ないし、死人は犯人の一人だけ。


何て言うのが当たり前の世界。


仲が悪かった種族間を取り持った英雄達が全種族同盟を組んで早二百数年。


この同盟ができた当時は反対派と賛成派で揉める事はあったものの賛成派の積極的な行動によって以前より格段に安全になった事で、反対派はいなくなった。


種族も今や数えきれない程存在する。


その種族それぞれに得手不得手が存在しそれに応じた仕事についている。


物の生産量から治安、政治まで全てが上手く回っている世界。


そんな世界で暮らす生き物は戦うという事を忘れていた。


狩りもしない戦闘もしない。


命の奪い合いなどする必要が無くなったからだ。


金があれば何でも手に入る。


食べ物は全て魔法でも生成可能。


金属などは錬金術で。


魔法を使うことができるだけでこんなにも便利な世の中になるのだ。


悪用する輩も多少存在するがそれも悪魔という闇系の魔法によって即座に無力化される。


それ故に家庭内での問題以外で傷害事件は起きない。


基本は。


まれに護衛団出身のエリートが事件を起こす。


その時は緊張が走るが、上には上が存在する。


最悪政治界の上役が出動する羽目になるが、二百年事件での死亡者無しという歴史に終止符を打ちたくないという願望の現れだ。


最近ではそれを狙った裏組織があるとか噂にはなるが、表に出てきて事件を起こしたことは一度もないことからただの噂という事で片づけられている。


故に、誰もがその平和に包まれて生きていけると思っている。







そんな世界で後に訪れる戦は『後悔先に立たず』という言葉で全て表すことができる。


もっといろいろなことを教えておくべきだった、種族によって使えるものが違ったり能力に偏りが有ったり戦闘スタイルに差が有ったり。


更に、個人的な差も含むと何もしてこなかった者は戦う方法すら分からずに死んでいく。


それが、これから始まる絶望なのだ………


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