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UnLimited KNights   作者: 刹那翼
第2章 銃の街 アプエスタール 英雄暗殺編
35/45

黄金色の朝

ルシエSIDE

 朝の日差しで目が醒める。とても気持ちが良い。ジンや双子の寝息が聞こえる。

「おはよう、ルシエ」

 リュウは、テーブルで優雅にコーヒーを飲んでいた。しかし、顔は傷だらけ。口も少し赤くなっている。目立った傷には、絆創膏ばんそうこうを貼っている。

「またリュウに負けちゃった。リュウが一番疲れてるはずなのにねー」

「実は、俺、寝てないからね。ルシエには言ってなかったっけ。イルカと同じ半球睡眠をして、いつでも奇襲に備えているんだ」

「は、半球睡眠?」

「わからないなら、良いんだ」

 リュウはいつもの笑顔を見せる。

「それで、彼らを逃して良かったの?殺しはしなくても、牢屋には入れといた方が良かったんじゃない?」

「まあ、そう思うのが普通なんだけどね。こちらも昼に刺客に襲われたばかりなのに、油断をしていた。それの気を引き締めてくれたお礼、なんてね」

「リュウは甘いね」

 ルシエの方がだ、とリュウは笑う。

「ルシエはコーヒーとココアどっちが良い?」

「良いよ、そんな気を遣わなくて」

「昨日のお礼だよ。君の助けが無かったら死んでただろうし」

「なら、ココアをお願いする。甘党なの」

「なら、クリームたっぷりにしとく?」

「遠慮しとく」

 こんな平和な日常が続けばずっといいのに。

「この数日だけで、色んな事があったね」

 リュウは笑う。

「まだ、旅の始まりさ。これからはもっと色んな事がある。

 ……また危ない目に遭うかも知れないけど、君は一緒に来てくれるのかい?」

「なんでまた。私は一緒に行くよ。父さんの死の真相について知るまでは、少なくともね」

「皆、頑固だな。俺の心配なんてそっちのけだ」

 リュウはやれやれと言いながら笑っているのを見て、ルシエも笑う。

「戦闘が終わってから、倒れる人を放って置けるもんですか」

 戦いが終わった直後、リュウは倒れ込んだ。ジンとルシエで必死に宿まで運び込んだ。ルシエ達もその刹那、疲れのあまり、眠りに落ちたのだが。

「それは本当に感謝してるよ」

 リュウはココアを作り終え、ルシエに渡す。

「ありがとう」

「何だか、気が抜けるな。これからすぐ、炎と氷の国と呼ばれる『フラキエス』に向かうっていうのにな」

「休む暇ないじゃん!」

「ルシエはゆっくり休めば良いさ」

「リュウが、だよ?」

 リュウが困ったような表情になり、頭を掻く。

「……俺は大丈夫だよ」

「身体がボロボロだよ?」

「わかった。今日、潜水艦で俺は寝る。それで良いだろ?」

 リュウは折れ、微笑みを浮かべた。

「そう言えば、なんで潜水艦なの?前は普通の船だったのに」

 リュウは顎を手に乗せて考えている。

「本当の事言っていい?」

「勿論」

「笑わないでくれよ?SFの父と呼ばれたジュール・ヴェルヌの『海底二万マイル』に出てくる、潜水艦ノーチラス号にずっと憧れていたんだ。まだ発明されてもいない近未来の設備、ヨーロッパ大陸の下は海底トンネルが通っていたりだとか、なんていうか、ロマンがあるんだよ」

 自分の事を全く語ろうとしないリュウが冗舌になる。自身の子どもの頃からの夢を語る彼は生き生きとしていて、いつも張り詰めている彼が幼少期に戻ったようで可愛らしかった。

「笑わないでって言ったのに」

 少しリュウが不機嫌そうな表情を浮かべた。

「何だか、リュウがやっと本心から話してくれてるようで、嬉しくって」

「……じゃあ、そろそろ行こうか。最後の英雄の出身国、フラキエスへ」

NGシーン

リュウ「……じゃあ、そろそろ行こうか。最後の英雄の出身国、フラキエスへ」

テロップ『この作品は完結です。刹那翼先生の次回作にご期待ください!』

リュウ「ちょちょちょーい!この話から三年休んでるから冗談にならないって!しかも、この作者、昔の携帯使えなくして、この作品のプロット消してるから!」

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