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UnLimited KNights   作者: 刹那翼
第2章 銃の街 アプエスタール カジノ編
23/45

Hell & Heaven〜煉獄の魔術〜

ブラックジャックの詳しいルールはBrain VS Foutuneにて記載しています。

現在:70万コイン

残り:7回

 フェルディナンドとリュウのゲームだということで、特別なテーブルが作られる。

 カシーノ・スエールテには、二台の大きなモニターがある。そのモニターに、テーブルの上にアップされたカードがカジノの客全員に見えるように、という配慮のためらしい。リュウの周りには、カメラが3台ほど設置されるが気にしない。

「では、まず10万コインを」

 フェルディナンドはリュウに10万コインを置くように指示する。

 リュウは指摘の通り、10万コインをテーブルの上に置いた。

 すると、瞬く間にフェルディナンドはカードを配り終えていた。ちゃんとリュウの二枚とフェルディナンドの一方はアップカード。 アルよりも数段速い。目に見えない疾風迅雷の手。

 リュウのカードは6、6。フェルディナンドは7。

 何か違和感がある。何か嫌な事でも起こるような感じが。

「取り敢えず、ヒット(カードを一枚引くこと)」

 また、目に捉えられないフェルディナンドの手つき。駄目だ。人間としての視覚の限界を感じる。

 出た数は、6。

 カジノの中が騒がしくなる。

「スリーシックスとは、アルに勝ったことで、疫病神に憑かれた可能性も否めないですな」

「……スタンド(カードをこれ以上引かないという宣言)」

 取り敢えず18なのだ。様子見として、スタンドするべきだ。

 そして、フェルディナンドは隠されたもう一方の札を露わにする。

 7。まさか……。フェルディナンドはもう一枚カードを引く。

「トリプルセブン。これが、雲泥の差だ。理解したかね」

 歓声がドッと湧き上がるカジノ。その音は、地震のように地面を揺らす。

 忌み嫌われる666。そして、願い求める777。付け加えて言うと、フェルディナンドはブラックジャック。

「……次のゲームを」

 リュウはコインを出しながら言う。

油断していた。またカードが配られる瞬間を逃した。

 そしてカードは10、ジャックというペアで、ヒットしようにも出来ない数。フェルディナンドのアップカードはキング

「……スタンド」

 フェルディナンドは頷き、もう片方のカードを表向きにする。

「……エース、ということは、二連続ブラックジャック……」

「今日は運がすこぶる良い。主に勝ちはあり得んよ」

 リュウはふと気付く。自分自身はいつの間にか、フェルディナンドの自家薬籠中の物と化していたのではないかと。そして、フェルディナンドの別称を。『煉獄れんごくのフェルディナンド』と呼ばれていた事をふと思い出したのだ。そのように完全に思い通りにしか動いていない。何か裏があるのではないのか。煉獄の魔術の中にはまってしまったのではないか。

 ……カードの配り方を注視すべきか。しかし、普段の目では見れないな。

「やはり、本物のリュウ・アレクセイだな。虹彩異色症オッドアイの」

 この右目は、普段使わないように、半球睡眠状態にしてあるのだ。半球睡眠はイルカが行う睡眠方法。イルカは外敵から身を守るために、ずっと起き続ける必要がある。それ故に、右脳と左脳を交互に睡眠を取っている。右脳を休ませる時は、左眼を閉じ、左脳の時は、右目を閉じる。

 リュウの両目を使った状態にすると、脳の情報処理能力が追いつかない。かつて、かの有名なアレクサンダー大王(アレクサンドロス3世、イスカンダルとも呼ばれる)も虹彩異色症で、それぞれの目は、夜の暗闇と空の青を抱くと言われたように、見え過ぎる。

 しかし、この状況だ。使わずには居られない。あの高速配分を見極める為に。

「……さぁ、次のゲームを」

 フェルディナンドは不敵に笑った。

ボヤキの会

ルシエ「なんで、私達、主人公なのにここ最近、存在すら出てきてないんだろ」

ジン「いや、それ言ったらティエリとティーゼルの方が……」

ルシエ「それは年齢制限もだし……」

ジン「なんでNGシーンの最大のネタ扱いされてるリュウの出番が多いんだよ。なんか不満」

ルシエ&ジン「はぁ……」

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