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第14話 委員会活動

どうも、新キャラを操り切れない作者・枯淡です。


リアルパートでいちゃつきます。すこしだけ。

あとリア充爆殺しろ。

 今日は委員会があって遅くなる。楓にはこう言ったが、正確には少し違う。

 【学校生活安全保障委員会】の活動は、放課後の見回りを行う事も活動内容である。普段は教師の目の届かない所や、生徒しか知らない抜け道や裏路地などを重点に見回る。普段ギルドでやっている事と同じだ。


この雪乃華学園には大きな派閥が存在する。正しい学校運営を目的とする表の派閥である「生活(ライヴズ)」。教師や一般生徒がこれにあたる。次に「暗黒面ダークサイド」と呼ばれる派閥が存在する。こちらは不良だったり、暴力団や暴走族との繋がりを持つ凶悪な面を持つ人間が所属する派閥だ。そしてもう一つ、何かと手を組むのを嫌がり、自分勝手を貫き趣味と興味に全てを捧げる研究集団、通称「研究所(ラボ)」。この三つが大派閥となっている。他にもオタクのみで構成された派閥も存在するが、細分化が激しいために大派閥には至っていない。


現在、研究所(ラボ)と俺達が所属する生活(ライヴズ)は同盟関係にある。暗黒面ダークサイドが研究の邪魔らしいのだ。


 そんな訳で、普段校内の見回りだけが担当だった俺も、人手不足という事で徴兵されたのだ。既にメディルさんにも話してあるが、彼もその点には理解を示してくれた。


 こういう状況だから、臨時収入は逃したくないのである。


「今の俺にとって、日中の巡回任務が解除されるのはありがたいけど……これはこれでキツイな」

「何ってるんですか橘先輩、私たちの仕事は学校の一般生徒の安全を守るために存在するんですよ? おかげで学費免除なんですから、しっかりやってください」


 俺は高校一年なのだが、戦闘力は十分とみなされたおかげで中等部の三人とチームを組んで歩いている。今生意気な口を出した女子が片瀬美雪。冷静沈着で合理主義の少女で、他の皆を引っ張る次期委員長と目されている女子である。病的なまでに白い肌と美しく長い黒髪のコントラストが目を引く美少女だ。委員長気質が玉に瑕な真面目さんである。


「でもでも、先輩にもきっと事情があるんですよ。そうですよね、先輩?」

「あ、ああ、まぁな」


 やめろ、俺をそんな純粋な目で見るな。毎夜毎夜、男友達と一緒に寝ているせいで興奮して眠れないなんて、俺がホモと思われるじゃないか。

 この純真無垢でボブカットの茶髪に気弱そうな垂れ目という、一見儚そうに見える少女は新城繭しんじょうまゆ。だが、学校生活安全保障委員会に所属している以上、武力でぶつかれば一般人では相手にならない程に強い。


「そうですねぇ、きっと色んな情事があるんですよね、セ・ン・パ・イ?」

「お前はそのすぐエロに繋げる桃色ブレインをなんとかしろ」


 ジト目で睨みつけるも、ニヤニヤ笑いをやめない女子は南方桜みなかたさくら

 下ネタをこよなく愛する変態女子中学生である。しかし処女だ。二人とは違い、白銀の長髪と灰色の瞳を持つロシア人とのハーフだそうだ。もしかしたら楓は、こいつみたいな血筋が入ってて、いつの間にか発現したってことは……あっても性別までは変わらないよな。


「もー、センパイったら美少女三人に囲まれてハーレム状態で街を練り歩くなんて、そんなに私達を見せびらかしたいんですか?」

「そ、そうなの!? 先輩破廉恥ですよ!」

「今後は橘先輩も監視対象に入れておきましょうか」

「あららー、美雪っち、堂々とストーカー発言は止めた方がいいよー?」

「だっ、だれがストーカーよ!? ち、違うんですよ? 私はただ橘先輩が変な女に騙されないようにって……」

「必死に否定するところが怪しいですにゃー。ねー、まゆっち」

「美雪ちゃん、まさかとは思うけど、先輩の事……」

「違うのよ繭、私は別に……っ」


 ああ、五月蠅いなぁ。このくらいの年の子はみんなこうなんだろうか、まだ楓の方が大人しくて良いよ。いや、あいつ男だけど。


「ほらほらお前ら、じゃれてないで仕事するぞ」

「「「はーい」」」


 大丈夫かね、本当。


 俺達【学校生活安全保障委員会】略して【校安委員会】は、その仕事の危険さ故に学費免除が存在する。その分、委員会メンバーの上限数が決まっているため、毎年必死で試験を受けるそうだ。ただ、学費免除は俺の様な現場班であり、尚且つ戦闘能力の高いものや、特殊技能の持ち主が選別される。他は一部免除や施設費免除、生活支援などがそんざいする。


 俺達、現場第六班は俺をリーダーとして中等部の戦闘技巧が優秀な荒事専門の人員を割り当てたらしい。全員女子だが、そこらの男子と押し合いをしても軽くぶっ飛ばす異常者たちだ。実はその点に対しては俺もビビっているが。


 そんなこんなで、日々の生活費を稼ぐためにゲーム内で暗殺を。学費免除の為に現実でたまに暴力を振るう俺は、一体どこを目指しているんだろうね?


 一応卒業者の中に警察関係者がいるそうだから、便宜は図ってもらえるらしいが……警察官になるのが、一番あっているのかなぁ。


 そんな将来の進路相談会を脳内で開きながら、街を巡回する。


 この雪乃華学園はとても大きな学園だ。その恩恵に預かろうと、周囲には商店街がひしめき合っている。ここにショッピングモールが出来ないのは、学園長の方針らしい。もうおまえ市長だろうとツッコミたいような事をしている。


 だが、周辺住民との交流が生徒の将来にとって大きなプラスとなる、と言って街を作ってしまう程の人物だ。実際、下手なショッピングモールより充実した商店が揃っているため、生徒からの不満は特にない。


 むしろ、大型ショッピングモールに憧れて市外へ出てみた生徒曰く「ろくな店が無かった」という証言も得ている。そう、俺の部下三人である。それ以来この商店街に引きこもっているそうだ。それが正解かどうかは俺の言う事じゃないので放置する。


「特に問題はなさそうですねー、つまんない」

「桜ちゃん、つまんないとか言っちゃ駄目だよ。平和が一番だよ?」

「そうね、繭の言うとおりだわ。何かあっても手間だし」

「美雪ちゃんも、面倒くさそうにしないのっ」

「なんだか、新城が母親みたいだな?」

「え? ええええっ!? しょ、しょんな、こんな往来の真ん中でぷろぽーずなんて」

「ちょっとまゆっち、センパイはそんなつもり全然ないから安心して?」

「そ、そうよ、橘先輩はもっと言葉を選んでください!」

「えー、何で俺怒られてんの?」


 何考えてるのか分からない女子中学生三人の扱いに困りつつ、商店街を練り歩く。ちらちらとこちらを向く男性が多い。そのほとんどが一般人だろうが、まれに警戒の色を濃く出す粗忽者もいる。今はそれでいい。何もしなければ、俺達に逮捕権はないのだから。


 そんな中、夕飯の買い物に来ている楓を見つける。今日の夕食は何だろうか、カレーじゃないのは確実だが、出来ればカレー味の何かが良いな。カレー風味湯でキャベツとか。


「おーい、楓~」

「ん? あれ、宗吾。どうしたの?」

「ああ、委員会の仕事中だ。この辺を見て回るんだよ」

「宗吾、リアルでも同じような仕事してるんだね……」

「おう、それでですね……夕飯なんですけど」

「んっふっふー、何を言っても無駄だよ、僕は変えるつもりなんて無いんだからね?」

「あー、じゃなくてだな。せめてカレー風味の温野菜くらいは恵んでもらえませんか?」

「むぅ、考えとく……」

「あざーっす!!」


 よし、これで疑似的にでもカレーが食える可能性が高まった! 魂の救済だ!!


「先輩? この子、誰ですか?」


 底冷えする声色で俺に質問をする少女が背後に居た。新城、お前いつから幽霊にジョブチェンジしたんだ、いまの声めっちゃ怖いぞ?


「おやおや、モテモテですなー宗吾。誰が本命かな?」

「そんなんじゃねーよ、馬鹿野郎」

「あいたっ」


 ふざけたことを言う楓の頭を小突く。軽く小突いただけなのに、未だに頭をさする楓。短い手を必死に伸ばして頭を摩ろうとする。やばい、可愛い。俺はその手の代わりに、楓の頭を撫でてやる。照れくさそうに「えへへ」と笑う楓、可愛……おい、俺。何してる?


 手をどけて照れ隠しに頬をぽりぽりと掻く。楓がもう終わり? と不満そうにこちらを見るが、俺はノーマルな筈なので二度も撫でたりはしない。今のは治療行為だ。そうに違いない。


「ほほー、センパイをココまで照れさせるとは、この幼女やりますなぁ?」

「橘先輩、幼女趣味だったんですか……通りで落ちないわけです」

「先輩? 説明してください。この子は先輩の何なんですか?」


 何だこれ、めっちゃ怖い。かつて四人で暴走族を一個潰した時以上に怖い。あの無双っぷりを超える恐ろしさって、おいおい。俺が何をした。


「まぁ、誤解を与えるのも悪いよね。こんにちは、僕は宗吾の友人で楓って言います。そちらは同じ委員会の人ですか?」

「う、は、はい。学校生活安全保障委員会の片瀬美雪と言います……ただの友達……なんですよね?」

「そうですよ? 確かに幼馴染ではありますが」

「幼馴染……」

「えっと、そちらの方は……?」

「あ、はい! 私は先輩の後輩で中等部二年の新城繭といいます。楓さん、さっき夕食のお話をしていませんでしたか?」

「うん、してたね」

「余計なことしないでください、先輩が望むなら私が夕食を作りに行きます」


 いや、望まねえよ。大人しく俺にカレーを食わせろよ。


「分かってない、分かってないよ新城さん。もし宗吾がカレーを食べたいって言ったらどうする?」

「作ります」

「毎日でも?」

「作ります」

「それが一生続くとしても?」

「っ!? ……大丈夫です、作り続けて見せます!」


 おお、新城。それマジか? もしかしたらノリで毎日の夕食はカレーに出来るかもしれない、頑張れ新城! 俺は応援するぞ!!


「ダメです。栄養が偏り過ぎて宗吾がカレーになっちゃいます。それは友達として認められないよ……いや、認めてはいけないよ!」

「そんなっ!?」

「人はカレーだけで生きるわけじゃないんだ……それは友達として長くいるために必要な事なんだよ、体を壊してほしくないじゃないか」

「くっ……そうですね、私が甘かったんですね……それでも、先輩の夕飯は私が作りたいです!」

「んー、じゃぁ週一で作りに来るってのはどうかな? 宗吾の我儘で週一はカレーにされちゃったし」

「分かりました、受けて立ちます!」

「やったー、楽が出来るぞー」


あれ? 現状と大して変わらないオチになった……だと?

 まぁ、新しい味のカレーが食べられるなら、それでもいいかな?


「ちょぉーっとまったぁー!」


 話が丸く収まろうとしている所で、南方までが参戦し始めた。なんだ、お前も俺にカレーを作ってくれるのか? 週二になるのか!?


「もしかして楓さん……センパイと一緒に住んでるの?」

「うん、今は厄介になってるよ。ところで君は?」

「あ、南方桜って言います。同じ銀髪同士仲良くしましょう!」

「僕別に銀髪じゃないんだけど……」


 いや、お前はもう立派な銀髪だよ。銀髪金眼幼女だよ。


「へ? 染めてるんですか?」

「いやぁ、ある日突然こうなっちゃって……」


 間違っていないな、そこには体の事も含まれるから嘘じゃない。言わないだけで。


「へー……先祖返りとか、ですかね?」

「さぁ?」

「ところで同棲中のカエデっち」

「カエデっち!?」

「夜の生活はどうだい? 激しいのかい? それとも優しくぁぃた!!」

「はいはい、桜はもう少し自重しようね」

「にゃー、ちょっとしたジョークじゃないか美雪っちー。怒らないでよー、エロイことしちゃうぞ?」

「どうなんですか? よ、夜のお話とか聞かせてくれるんですか!?」


 おいおいおい、そんな嬉し恥ずかし体験談なんかねーよ、楓も何で顔赤くしてるんだよ。え? 何もしてないよね? 俺、何もしてないよね? 待って、何で目をそらすのさ、俺が何をした!?


結局この後女子三人と元男一人がきゃいのきゃいのと話だして、買い物しつつ街を練り歩いた。俺の恥ずかしい過去話を肴にして。楓が俺達と別れる頃には三人とも満足そうな顔をしていたが、俺はもうグロッキーだった。今日も特に異常なし、平和最高。


 俺の日常は平和にならないがな!


宗吾はカレーから生まれたんだよ(嘘)


さて、あと一回だけいちゃこらパートです。リアルパートだけにしようか、オンラインパートも含めるか考え中。


とりあえず、「天使の歌声を」のほうを書きます。

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