孤独の王子様目線
僕の名前は伊集院 双識と言う。 このつまらない世界で、僕の事を『孤独の王子様』などと呼ばれているが…ほっといてほしい。
僕が僕自身を認識したのは、つい三年ほど前になる。
白…僕の忠実なる執事のうちの一人が言っていたことになるが、どうやら僕は両親を亡くしたショックで記憶が曖昧になっていたらしい。
僕の脳が本能的にショックな事を切り捨て手しまったのだろうと言う事だ。だか、僕はそんなに繊細な持ち主だろうか?要らない幹部共を僕は平気で切り捨てられる。一族の連中にも会えば色々言われるがチクリとも僕の心は痛まない。
記憶を無くしたついでに心までも、機能しなくなってしまったのかもしれない。
まぁ、仕事にさえ支障がでなければ問題ないだろう。
さて、次はどの無能共を切り捨ててやろうか…。
「白。次の業務が終わり次第。無能共を黙らしてこい!」
ヒラリと一枚の紙を執事の白に渡す。
「はー。またですか?この間も大分切りましたのにまだ足りないとは……あの、ココに副社長のお名前があるのは私の気のせいでしょうか?」
「いゃ、気のせいじゃないぞ。確かに人材としては有能かもしれんが余り近くに置いていては、こちらが食われるかもしれないからな。危ない奴らもこの機会に排除するつもりだ。一課の専務は会社の金を横領している可能性がある。ついでにそいつも排除しておけ。」
「…畏まりました。(バカ神の方がだいふましだったが冷酷さはいつも異常だな。」
「それが、終われば…あぁもう直ぐ茶葉がきれると 黒が言っていたな。また摘みに行ってこい。」
「坊ちゃま!?あそこに行くにはだいぶ時間がかかりますが…」
茶葉とは前回白が秘境で摘んできた紅茶の葉の事だ。
「…人外のお前たちなら、何ら問題ないだろう。」
「はぁー。受けたまりました。」
白い顔を青くした白がとぼとぼと仕事に取りかかりにでていった。
「ふん。始めっから飽きらめればよいものを。」
僕は彼奴二人が人外でないのは知っている。
しかし、何者だとかには興味がない。
僕には美味しいお茶とお菓子があれば文句はいわない。サクサク仕事が進む。
ああ、今日も部屋は仕事で一杯だ。
黒が鬼のように仕事を用意するからな。
結局、こちらの学校には一度も行けていない。
しかし、もう直ぐで大方無能共を排除できたし。
仕事もあらかた片付いてきた。
もう少ししたら、会えるだろう。
『嵯峨 麻奈』に。何故だかわからないが、記憶喪失にもなったにも関わらず彼女の名前だけは知っていた。
あの二人も知っているようで、僕が会いに学校に通学すると言えば何も言ってこなかったのが答えだろう。
彼女に会えば何か変わるだろうか?楽しみだ待っていてくれ『嵯峨 麻奈』
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ブル………なっ何。この悪寒!!
龍聖をからかい過ぎて使役してる霊でもって送ってきたのかしら?
とりあえず、後で謝っとこう。
変な勘違いをする麻奈でした。