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僕は大好きな彼女だけに、心無い言葉を投げかけてしまう。

作者: 七瀬




僕は大好きな彼女だけに、心無い言葉を投げかけてしまう。



本当に大事に想っている彼女にだけ、僕は心無い言葉を投げかけてしまう。

つい最近では? “仕事の能力もないくせに家の事ぐらいはしっかりしろよ”

と彼女に言ってしまった。

彼女はその言葉に、本当に傷ついてその場で泣き出してしまったのに、

僕は優しい言葉も彼女にかけてあげる事も出来ず、ただただ泣いている

彼女を見つめていた。



・・・でも? 何故こうなってしまったのだろう。

彼女と付き合いはじめは、“お互いよく笑っていたし仲も良かった!”

僕も彼女も何時も心が寄り添える距離にいた。

それなのに今では? “同じ部屋に居ても、お互いの心の距離はほど遠く、

もう見えなくなっていたんだ。”

彼女が今、何が好きでやりたい事も分からない!




『おい! 今日は晩ごはん要らないから!』

『・・・・・・』

『仕事終わりに、会社の同僚と外で食べて来るよ。』

『・・・・・・』

『あのさ、返事ぐらいしたら?』

『“あなたの分は、用意する気ないから!”』

『えぇ!?』

『“勝手にすればいいのよ、”』

『おい! 今、何て言ったんだ!』

『もう、うんざり、別れたい、』

『えぇ!?』

『・・・もう仕事に行けば、』

『あぁ、ううん、』

『・・・・・・』





・・・彼女は完全に僕に冷めている。

僕と一緒に居る事が既に苦痛になっており、僕に何か言われる事が

本気でイヤなのだろう。

どうせ、僕は彼女を褒めないし。

彼女が居て、僕が口を開けば? “彼女の文句ばかり!”

彼女がうんざりしているのは見なくてもよく分かる。

僕も本当はこんな事は言いなくないのに、どうしても彼女に僕は

文句を言ってしまうんだ。




何故? こうなったのか?

丁度、彼女と付き合って2年ぐらい経った頃、彼女が家の鍵を閉め忘れて

部屋に空き巣が入ってしまった。

僕と彼女が家に帰って来ると? 家の中はめちゃくちゃになっていて、

お互いの貯金通帳や現金30万円、貴金属やブランド物のカバンや諸々、

盗まれていたからだ。

直ぐに警察署に行って被害届を出したのだけど、、、?

結局、犯人は今でも見つからず!

僕はその事があってから、何かと彼女に口うるさく言うようになったんだ。

それがエスカレートして、今では彼女に文句を言うまでになってしまい、

僕は完全に彼女に嫌われるようになった。

今思えば? “自分にも責任があると想っている!”

あの日、僕は少しイライラしていて、準備が遅い彼女にイライラしていた。

僕は直ぐに家を出たかったのに、彼女の準備に1時間もかかってしまう。

だから僕は彼女を焦らすために彼女に、“まだ? 早くしろよ、置いていくぞ”

とか言っていたと思う。

彼女は僕にこう言われて、焦っていたのだろう。

だから普段絶対にしない失敗をしてしまった!

“ごめん” って一言! 素直に彼女に言えたなら? 少しは楽になるのかな。

僕は彼女にあの時の事を謝る事が出来ず、ズルズルと時間だけが過ぎて行って

しまった。



こんな状態だと? “本気で僕は彼女と別れる事になるかもしれない。”

それが怖くて、僕は無意識に彼女に何も言わせないようにしている。

彼女の口をふさぐために、僕は彼女に文句を言って何も言わせないように

しているだけなのか、、、?


・・・でも? 遂に、僕が恐れていた日がやってきた。



『“もう、別れて、”』

『えぇ!?』

『あなたと一緒に居るのが、もう限界なのよ!』

『・・・・・・』

『私の顔を見れば、あなたは文句ばっかりで! もう耐えられない!』

『・・・君が、そ、そうしたいのなら、』

『“別れてもいいのね! 良かった、駄々こねられても困るし。”』

『・・・・・・』

『あの時の事は本当に申し訳なかったと反省してる! でももう無理なのよ!』

『・・・・・・』

『あなたに合った女性ひとを次は選んで!』

『・・・あぁ、ううん、』

『じゃあね!』

『・・・あぁ、』





素直に彼女に謝れない僕は、彼女に捨てられる。

彼女に自分の言いたい事を一言も言えないまま、別れてしまった。

きっとこの後、“僕は毎日、彼女と別れた事を後悔して泣くのだろう。”

彼女を忘れる事も出来ず、やり直す事も出来ない僕は弱虫だ!

出来る事なら、僕は彼女とまたやり直したい。

彼女とまた笑い合える、あの時に元に戻れるなら、、、?

どんなにお金を積んでも、彼女とまたやり直す事を僕は選ぶだろう。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
ああ、不幸な結果になってしまったのですね。 やり直しは難しいかな(^^;)
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