表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

自分の心

作者: TatsuB

「私の世界は、今、戦争の中にある。」


私は国の徴兵命令を受け、軍人として戦場に立っている。

戦争がどのようにして始まったのか、それを知る術もなければ、知りたいとも思わない。つい最近まで、平凡な日常を送っていた私にとって、戦争の背景など理解できるはずもない。ただ、今わかるのは、この戦争で多くの命が無惨に失われ続けているということだけだ。


人々は、自分がなぜ生きているのか、そんなことを考えた人はたくさんいるだろう。

たとえ戦争がなくとも、世界のどこかで飢えに苦しみ、命を落とす者がいる。理不尽に殺される者もいるだろう。それでも、多くの人が今日という日を生き続けているのだ。


「もし神がいるなら、それは全知全能ではないはずだ。」


ある噂を聞いたことがある。悪魔は、人を欺くために、神よりも神々しい姿をしているという。

だから、もしこの戦時中に神に祈っている人がいるのなら、それは神ではなく、悪魔にすがっているのかもしれないとさえ思う。


「「神」に祈っていた戦友は、もうこの世にはいない。」


だが、私は彼の名前を忘れない。

それが私にできる、彼への弔いだろう。彼は国のために命を捧げたのだから、その名が少しでも誰かの記憶に残ることは、報いになるはずだ。


我々軍人は、国のために命を懸けて戦っている。だが、戦いの中で、多くの人が名も残さず、誰にも知られずに死んでいく。それが、敵であろうと味方であろうと、私はただ悲しい。

魚は「一尾」

鳥は「一羽」

馬は「一頭」

このように数える。これは死んだときに何が残るかによって数えられる。

しかし、人間はどうだろうか?


「人は『一名』。」


そう人は名が残るのだ。

だからこそ、私は自分の名も、他人の名も大切にしていきたい。味方であれ、敵であれ、それぞれが自分の正義のために命を懸けている。

その命が何の意味もなく消えていくことは、とても悲しい。


「私は、最期の瞬間まで自分の名に恥じない生き方をしたい。」


それが私の願いだ。どんなに過酷な戦場でも、誇りを持って自分の道を歩みたいと思う。

今、私は敵陣へと向かう。

しかし、その前に、私が願っていることを伝えたい。皆さんが、自分の生き方を全うできることを、私は心から望んでいる。


もし、世界に平和が訪れたなら。

終わりの見えない人生の中でも、きっと自由な選択ができるはずだ。たとえ時間が有限であっても、誰もが自分の速度で、自分のやり方で生きていけばいい。そして、自分の「名」に恥じない生き方を学んでほしい。


それでは、私はいってきます。

自分の名に恥じない生き方を...


願うばかりでは何も変わらない自分のペースでいいから自分を変えて生きて欲しい。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ